<降圧剤問題>奨学寄付、企業名公開を…国立大病院側に要請

<降圧剤問題>奨学寄付、企業名公開を…国立大病院側に要請
毎日新聞 2014年7月26日 7時10分配信

 文部科学省大学病院支援室は25日、企業から奨学寄付金を提供されている国立大の付属病院に対し、提供元の企業名の情報公開を徹底するよう要請した。45病院が加盟する国立大病院長会議の担当者は取材に対し「要請を重く受け止め、前向きに検討する」と話した。

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験を巡るデータ改ざん事件では、製薬会社ノバルティスファーマが臨床試験をした5大学に計11億円超を提供。ところが論文に寄付金を受領したことや額の記載がなかったり、問題表面化後も大学側が情報をなかなか明らかにしなかったりして、社会の不信感を高めた。

 この日の閣議後の記者会見で、下村博文文科相は「大学が奨学寄付金を適切に情報公開することは、社会的信頼を保持するための重要な手段」と指摘。その上で「企業との関係について社会的信頼を損なわないよう、企業名を含めた一層の情報公開が必要だ」と述べた。

 国立大病院長会議は6月、企業から研究者に提供された講師謝礼や受託研究費などの資金の公表に関する指針をまとめた。しかし奨学寄付金については、公表するのは診療科ごとの件数と総額にとどめ、寄付元は企業への配慮から控えることにしていた。

 奨学寄付金は、企業や個人が大学などを通じて研究者側に提供する寄付金。2012年度は製薬業界だけで計346億円に上る。【河内敏康】

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