<「四谷」講師>欠席生徒の答案捏造…クラーク高、単位認定

<「四谷」講師>欠席生徒の答案捏造…クラーク高、単位認定
毎日新聞 2016年7月8日(金)2時30分配信

 広域通信制「クラーク記念国際高校」(本校・北海道深川市)が提携するサポート校「四谷インターナショナルスクール」(東京都新宿区)で今年2月、クラークの定期試験を受けていない生徒の答案を四谷の講師が書いてクラークに送っていたことが分かった。【伊澤拓也、高木香奈、三股智子】

 また、学校教育法に基づく規定で通信制の試験は「学校等」で実施しなければならないのに、クラークの試験が学校教育法上は無認可の四谷で実施されていたことも新たに判明。両校を巡っては四谷からクラークへの途中編入のほか、パソコンを使った授業の問題を四谷の講師が生徒になり代わって解答する不正も既に発覚している。

 問題を調査してきた北海道学事課によると、講師による試験の答案作成は今年2月の後期試験。インド人の女子生徒が帰国中で試験を受けていなかったが、四谷の講師が事務所に保管していた試験問題を抜き取り、答案用紙に女子生徒の名前と答えを記入。クラークに捏造(ねつぞう)答案を送った。

 クラークはこの答案などを基に女子生徒の単位を認定した。クラークは四谷に試験監督1人を派遣していたが、不正を見抜けなかったという。女子生徒は3月に卒業したが、北海道学事課への情報提供で不正が発覚。女子生徒は5月に再試験を受け、正式に高校卒業資格を得た。

 試験会場を巡る不正は13〜15年度にあった。道学事課によると、四谷で学ぶクラークの生徒の試験は12年度まではクラークの「東京キャンパス」で実施していた。しかし四谷の希望で13年度から四谷と東京キャンパスの双方が会場になり、15年度は全員が四谷で試験を受けていた。

 クラークは試験を実施できる施設について、全国57カ所のキャンパスなどを学則で定めていたが、四谷はその中に入っていなかった。

 クラークは道学事課の調査に「四谷の生徒が少しでも受験しやすくなればと配慮し、四谷で実施してしまった」と釈明し、インド人女子生徒の試験については「不正があったのは遺憾で(四谷に)裏切られた思いだ」と話したという。四谷は試験答案作成について「試験を欠席したら卒業できなくなってしまう。高卒資格ぐらいは与えてあげようと思った」と説明したという。

 パソコンを使った授業の不正は14、15年度。クラークの関係者によると、教室のパソコンにIDとパスワードを入力すると、教科ごとに20〜30分程度の講義映像が流れ、最後に選択問題が3問出る。

 四谷は講師がIDとパスワードを管理し、生徒が視聴しないまま講師が正答を入力していたという。

 四谷はサポート校としてクラークと提携。四谷のホームページによると、小、中、高等部がある。関係者によると、四谷の高等部の生徒は計約140人。ほとんどはクラークに入学して四谷で学ぶ生徒で、残りの四谷の生徒は多くが高校卒業資格を得るためにクラークへの編入学を希望しているという。

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