「あえて触れなかった」生徒失神、会見で伏せる 中学教諭が暴行 大分市教委が釈明
西日本新聞 2018/4/26(木) 10:32配信
大分市の市立中学校の50代男性教諭が2年の男子生徒を引き倒し、けがをさせたため記者会見した同市教育委員会が、当時生徒が失神していた事実を伏せていたことが25日、分かった。市教委は「学校から報告は受けていたが、事実関係があいまいと考え、あえて触れなかった」と釈明した。
市教委によると、事故は20日午後7時ごろ発生。校内で雑談している男子生徒5人を教諭が見つけ、帰宅するよう指導したが従わなかったため、自転車にまたがっていた生徒の首の後ろを左手でつかみ引き寄せた際、自転車ごと転倒した。教諭は柔道の有段者で指導者経験もあるという。
市教委は22日の会見で「生徒は後頭部に内出血、首にすり傷を負った。転倒後すぐに立ち上がった」と説明。「転倒によって生徒が体調を崩したのではないか」との質問には「そうした報告はない」と答えた。実際には、教諭は学校の調査に「転倒後、生徒は数秒間気を失っていた」と説明し、市教委も把握していた。
市教委学校教育課の佐藤浩介課長は25日、失神の事実を伏せた理由として、現場にいた別の教諭2人が「生徒は倒れていたが、失神していたか分からない」などと説明したことを紹介。「生徒側から事情を聞けていなかった。隠蔽(いんぺい)や矮小(わいしょう)化するつもりはなかった」と述べた。
=2018/04/26付 西日本新聞朝刊=
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中学教諭が生徒首絞め 失神の事実伏せた経緯「あえて触れなかった」 大分市教委一問一答
西日本新聞 2018/4/26(木) 12:19配信
大分市の市立中学校で50代男性教諭が中学2年の男子生徒にけがを負わせた事故で、同市教委は、生徒が失神した事実を伏せたことについて「事実関係があいまいで、あえて触れなかった」と再三述べ、意図的だったことを強くにじませた。失神以外の事実関係についてもあいまいな説明に終始した。市教委の佐藤浩介・学校教育課長との一問一答は次の通り。
−会見で、なぜ失神について伏せたのか。
「事故後、別の教諭2人が『生徒は横に倒れていたが、気絶していたか分からない』などと聞き取りに対して話した。事実関係の確認があいまいだったので、あえて説明しなかった」
−けがを負わせた教諭は当初から「生徒は数秒間、気を失っていた」と説明していた。
「その通りだが、いろんな意見が出たことを考慮した。会見後の24日に教諭に聞き取りを行ったところ、『胸をたたいたら目を覚ました』と話した。事故時に近くにいた生徒4人への聞き取りでは、複数が『気を失っていたのではないか』と証言しており、事実関係を確認している」
−生徒がけがを負うまでの経緯は。
「当初の男性教諭の話では、左肩をつかんで引き寄せた後、首をつかみ、引き寄せた際に倒れ込んだ」
「ただ、24日午前中に被害者の父親から市教委に対し、『息子は首を前からつかまれた』と指摘があった。周囲にいた生徒への調査でも『両手で首をつかんだ』『前から首をつかんだ』などの意見が出ており、事実関係を確認中だ」
−柔道の有段者である教諭は、首をつかむことの危険性を認識していたのか。
「危険性の認識の有無については確認していない。ただ、本人は気を失わせようとした訳ではない」
−会見であいまいな説明をしたことに関して、どう考えるか。
「当時、把握していた事実を速やかに伝えるために会見を開いたが、今考えると、説明不足の点もあったかもしれない。今後も関係者に聞き取り調査を続け、県警の捜査も見守りながら、時期が来ればあらためて説明したい」
=2018/04/26付 西日本新聞朝刊=