東大合格50人の名門「駒場東邦」で教諭の“セクハラ&パワハラ”〈週刊朝日〉

東大合格50人の名門「駒場東邦」で教諭の“セクハラ&パワハラ”〈週刊朝日〉
AERA dot. 2019/1/30(水) 7:00配信

 東大進学校として知られる名門私立がダブル醜聞に揺れている。東京都世田谷区にある駒場東邦中学校・高等学校(駒東)で、教師間のセクハラとパワハラが相次いで発生した。その詰め腹を切らされ、平野勲校長が3月に“更迭”されるというのだ。

*  *  *
 3学期の始業式後の1月8日に開かれた職員会議で、平野校長は今年度限りで校長職を退任することを明かした。教員の一人がこう語る。

「校長は通常、70歳まで務めて勇退し、後任は前任者が指名するのが慣例になっていました。平野さんはまだ60代前半で定年前なので、ヒラの数学教師に戻ります。セクハラ問題の対処などで法人本部の理事長の怒りを買い、事実上の“懲罰人事”です。ご本人も不本意ではないかと思います」

 駒東は1957年、学校法人東邦大学(炭山嘉伸理事長)が設置した中高一貫教育の男子校だ。教員数は81人で、生徒数は中高合わせて1408人(2018年4月現在)。

 ある進学塾のスタッフが駒東の校風をこう語る。

「東大合格者数ランキングで、ベスト10の常連校です(18年は47人で12位)。『開成・麻布・武蔵』に次ぐ新御三家として、海城、巣鴨とともにその一角を担っています。開成や海城などはスポーツにも力を入れて活発なイメージが強いのですが、駒東はおとなしくて真面目な生徒が多いという印象ですね。ガリガリ勉強しなくてもできる子がそろっています」

 そんな名門進学校でセクハラ問題が起きたのは、17年12月のこと。理科実験室で、男性教諭X氏が女性職員Bさんの体に触れるなどセクハラ行為に及んだというのだ。

 Bさんが校内の相談窓口に被害を訴え出たため、法人本部と学校が調査を開始。両者からヒアリングを行った。法人本部の炭山理事長や常務理事、平野校長らで構成される懲戒委員会が開かれ、就業規則により昨年3月20日付で男性教諭X氏を出勤停止1カ月の懲戒処分とした。だが、これで一件落着とはいかなかった。本来、デリケートな問題のはずだが、すべての教員の知るところとなってしまったのだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする