教科書選定汚職 元校長、起訴内容認める 検察側は懲役1年6月求刑
毎日新聞 2022/12/21(水) 19:58配信
大阪府藤井寺市立中学校の教科書選定を巡る汚職事件で、教科書会社に便宜を図った見返りに現金を受け取るなどして加重収賄罪などに問われた元校長の西留俊春被告(61)=大阪府松原市=は21日、大阪地裁(中川綾子裁判長)で開かれた初公判で起訴内容を認めた。検察側は「教科書採択の公正性をゆがめ、教育への信頼を失墜させた」として、懲役1年6月と追徴金約6万4000円を求刑し、即日結審した。判決は2023年1月25日。
起訴状によると、西留被告は教科書選定委員だった20年4〜7月、秘密事項とされている各教科書の評価をまとめた資料などを漏らした見返りに、現金3万円を受け取ったほか、飲食やゴルフで計約3万4000円分の接待を受けたとされる。検察側は論告で、被告が繰り返し接待を受けていたことから「常習性が顕著だ」と指摘した。
西留被告は被告人質問で、約10年前から贈賄側の教科書会社「大日本図書」(東京都)の元取締役男性(65)ら2人と親しくなったと説明。動機について「情報を提供して喜んでもらえることがうれしかった。ばれないだろうという甘い考えがあった」と語った。また「子どもたちや教育関係者に迷惑をかけてしまった。後悔している」と述べた。弁護側は被告が反省しているとして、執行猶予付き判決を求めた。
大阪区検は大日本図書側の2人を贈賄罪で略式起訴し、2人はそれぞれ罰金の略式命令を受けた。【安元久美子】