桜宮高バスケ部元顧問、テレビで涙の謝罪

桜宮高バスケ部元顧問、テレビで涙の謝罪
スポーツ報知 2013年3月5日(火)7時4分配信

 昨年12月、大阪市立桜宮高2年でバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の体罰を受け自殺した問題で、顧問だった小村基(はじめ)元教諭(47)が4日夜、NHKの「ニュースウオッチ9」のインタビューにVTRで答え、「私が彼を死に追いやった。愚かさに気付いた」などと謝罪した。小村元教諭が報道機関の取材に応じるのは、事件発覚後初めて。

 番組冒頭、濃紺のスーツに黒とグレーのストライプのネクタイを締めた小村元教諭は、取材場所に現れると、深々と頭を下げ、「私が部活動を指導してきた中で、教え子が自ら命を絶ったことにつきまして心からおわびいたします」と謝罪した。

 午後9時に放送が始まった「ニュースウオッチ9」。これまで肉声が伝わることのなかった元顧問のインタビューは、トップニュースで約9分間にわたりオンエアされた。

 髪に白いものが多く交じった小村元教諭は、両眉を八の字形に下げた状態のままで「自分自身では、選手も保護者も理解していると思ったので、体罰という認識はありませんでした」と行為に至った心中を吐露。「赴任した19年前から体罰を行っていた」などと告白した。

 インターハイ出場や全国大会ベスト8などの実績により「(指導方針に)理解を得られていたと思っていた」などと語った。2年前に体罰に関する匿名の通報が大阪市に寄せられた際、事実関係を問う校長には「問題はない」と伝えたとした。

 インタビューを受けている間、両手で顔を覆うしぐさを見せたり、目尻に涙をためるシーンもあった小村元教諭。男子生徒の自殺について「私が彼を死に追いやった。自分自身が分かっていない愚かさに気が付きました」と、自らの責任であること認めた。

 また、「亡くなった彼のレベルアップがチーム全体のレベルアップにつながると考えた。彼を呼んで『なぜ相手を見ないのか』といったことを一言一言尋ねながら叩きました。なんとか手をあげることでいろんなことが変わると思っていた」と釈明。最後に取材を受けた動機として「私が言う資格はありませんが、このようなことが二度と起こってはいけないと思い、出させていただきました」と語った。

 小村元教諭は1月に生徒の父親から大阪府警に刑事告訴され、先月13日には大阪市教育委員会によって懲戒免職処分を受けていた。

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