セクハラ・パワハラ約10年 産業医科大教授、出勤停止
朝日新聞デジタル 2013年8月29日(木)18時36分配信
北九州市八幡西区の産業医科大学は29日、50代の男性教授が、約10年前からセクハラやパワハラをしていたとして、3カ月間の出勤停止処分にしたと発表した。また、インフォームド・コンセントの内容をカルテに記載していなかったとして、大学病院の医師計7人を口頭厳重注意にしたことを明らかにした。
同大の会見によると、男性教授は、大学病院の30代の女性医師の手を握ったり、酒席で隣に座らせたりしていたという。また、この女性医師の過重な勤務状況を改善しなかった、という。女性医師らが昨年1月、大学に訴え出ていた。
大学の調査に対し、教授はセクハラやパワハラを否定したという。会見した河野公俊学長は「教授の立場であれば学生や職員の働く場をよくする義務がある。今回の事案は遺憾で残念だ」と話した。
同大はまた、大学病院で、関節リウマチの治療中に悪性リンパ腫を発症するなどして亡くなった10人の患者の事例を調査。うち5例で、病院内のマニュアルに反し、インフォームド・コンセントとして患者に説明した内容をカルテに記載していなかったという。未記載となった理由は不明だが、同大は当時の主治医4人と担当医3人を口頭厳重注意とした。ただ、同大の第三者委員会は、この5例に不適切な医療行為はなかった、と判断したという。