官製談合事件を受け市長が謝罪です。公共施設の改修工事をめぐり入札に参加する業者の情報を漏らしたとして逮捕された多久市の課長らが19日佐賀地方検察庁に送検されました。多久市は19日会見を開き入札データの管理体制について「職員が不正をはたらく前提で制度設計をしていなかった」として対策を強化していくとしています。 【堀】 「午後0時25分の小城警察署です。梶原容疑者を乗せた車が出てきました。これから身柄が佐賀地検へ送られます」 送検されたのは、多久市の総合政策課長、梶原聖司容疑者58歳と佐電工の当時の営業部長で営業本部副本部長鳥越昌彦容疑者55歳です。 梶原容疑者は2022年の9月下旬ごろ、多久市のテニス場の照明設備の改修工事の競争入札で鳥越容疑者に対し、秘密事項である参加企業の情報を入札前に伝えたとして官製談合防止法違反の疑いが持たれています。 また鳥越容疑者は情報提供を受けたとして公契約関係競売入札妨害の疑いが持たれています。 工事は照明設備をLED化するもので鳥越容疑者の会社が1880万円で落札していました。 警察は2人の認否について「捜査に支障をきたすため回答を差し控える」としています。2人には面識があったということで警察が経緯を詳しく調べています。 【多久市 横尾俊彦市長】 「警察の捜査に全面的に協力いたしますとともに詳細が把握でき次第、厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。このたびは誠に申し訳ございません」 一方、多久市は19日午後記者会見を開き経緯などを説明しました。 梶原容疑者は2021年の4月から公共交通やふるさと納税などの企画を担当する総合政策課の課長に就いていて、今回の改修工事事業では競争入札に直接の関わりはなく、財源にふるさと納税を使うかどうか取りまとめる立場だったということです。 そのため通常の業務の範囲内では今回漏らしたとされる入札の指定業者名などを知ることはできませんでしたが、庁内ネットワーク上にある入札情報の電子データにアクセスする権限を持っていて、閲覧が可能だったということです。 電子データの管理体制について、横尾市長は「職員が不正をはたらく前提で制度設計をしていなかった」として外部への情報漏洩の対策や秘密保持を厳正に行うよう内部への啓発を行っていくと方針を示しました。 市は18日の昼すぎ、「梶原容疑者を逮捕した」という連絡を受けていて横尾市長は梶原容疑者について「積極的で熱心な仕事ぶりの職員だったため大変残念に思っている」とコメントし、梶原容疑者の処分については「司法の判断を待ち、詳細が分かった状況で厳正に判断する」としています。 電子データへのアクセス権限は業者への工事の委託に関わる職員に財政課長が申請を受けて付与するのもで当時、庁内で32人の職員が閲覧できる状態でした。