「校長パワハラやめて」埼玉の私立高教師が仮処分申請
2009年6月19日1時12分配信 読売新聞
生徒がいない教室で模擬授業をさせられるなど、人格権を侵害されたとして、埼玉県杉戸町の私立昌平高校の国語教師今村寛さん(50)が18日、同校を経営する学校法人「昌平学園」を相手取り、パワハラや退職強要をやめるよう求める仮処分をさいたま地裁越谷支部に申し立てた。
申立書などによると、今村さんは昨年8月、専門科目の学力を問う「授業力確認テスト」と、生徒が教師を評価する「授業アンケート」の結果が平均点に達していないとして、小池仁校長から、授業を外れて特別研修を受けるよう命じられた。
研修は今年度1年間で、週7時間の模擬授業と他の授業の見学が課せられているが、普段は職員室に待機。トイレ以外で席を立つ時は教頭の許可が必要という。模擬授業は管理職の前で行い、「そんな話し方では生徒に伝わらない」などと注意されたほか、小池校長から「あなたが教師をするのは社会全体の不幸」などと言われたという。
今村さんは、4月末に自律神経失調症と診断されたが、特別研修は続けている。
昌平高校の城川雅士教頭は「模擬授業は教える技術を向上させる有効な手段。辞めさせる気持ちなど毛頭ない」と反論している。