山教組追及再び自民県議参院選前に揺さぶり

山教組追及再び自民県議参院選前に揺さぶり
2010年3月9日 読売新聞

 県議会の教育厚生委員会で8日、政治資金規正法違反で罰金刑を受けた山梨県教職員組合(山教組)の元幹部の男性教諭が教頭に昇任した問題について、自民党県議が改めて県教委を追及した。北海道教職員組合(北教組)の違法献金事件が発覚し、教員の政治関与に注目が集まっており、夏の参院選を前に民主党の輿石東・参院議員会長の支持母体の山教組を揺さぶる狙いがある。

 この日の委員会では、自民党県連幹事長を務める皆川巌氏(自民党新政会)が、「法律を犯しても、教頭への昇任が適当なのか」などと県教委に質問。刑事罰を受けた教諭が昇進できる理由や今後の対応などを問いただした。これに対し、県教委の佐藤安紀・教育次長は昇進の理由について、「普段の勤務内容など総合的に判断した」などと従来の姿勢を繰り返し強調した。

 山教組の元幹部の男性教諭らは2004年の参院選を前に、輿石氏を支援する名目で教職員から約1億円の寄付金を集めたが、03年の政治資金収支報告書に記載せず、政治資金規正法違反(虚偽記載)で罰金刑を受けた。皆川氏は事件の経緯を念頭に、「聖職といわれている教職員が、二度とこういうことをしてはいけない」と指摘。県教委の佐野勝彦・義務教育課長は「これまでの衆院選では学校の中で(選挙活動を)行わないよう繰り返し強く呼びかけてきた。夏の参院選でも、繰り返させないと誓わせている」と応じた。

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