青森大不正受給:教員有志、2種の報告書公開 内容に食い違い /青森

青森大不正受給:教員有志、2種の報告書公開 内容に食い違い /青森
毎日新聞 2011年10月29日(土)12時12分配信

 青森大(末永洋一学長)で偽装留学や奨学金不正受給が発覚した問題で、同大と青森短大の教員有志が28日、同大の内部調査委員会と外部識者による第三者調査委員会の2種類の報告書を公開した。運営する青森山田学園の木村隆文理事長の責任を巡り、内容が食い違っている。教員有志は「委員名が非公開の第三者委の報告書で、理事長の責任を巡る記述が意図的に削除された。これでは公正な処分はできない」と主張している。
 今年1月の偽装留学発覚を受け、同大は学長名で内部調査委を組織。報告書を3月にまとめ、文部科学省に提出した。公正さを保つため外部識者の視点を入れるよう求められ、理事長名で6月までに第三者委を設置して報告書を再提出した。
 内部調査委の報告書は、多数の留学生受け入れについて、07年の研修会で当時の学長が「留学生は理事長に任せてある」と発言したことなどから、木村理事長が主導したと指摘。これに対し、第三者委の報告書は、最高意思決定機関である部長会の承認を得て行ったとして、大学全体の危機意識不足を原因に挙げている。
 教員有志は第三者委について、「メンバーが不明で公正さが担保できない」と主張。一方、学園側は「責任者が出張のため不在で、コメントできない」と話している。【高橋真志】

10月29日朝刊

シェアする

フォローする