大型ビート板16枚、浮上困難の可能性 養徳小プール死亡事故

大型ビート板16枚、浮上困難の可能性 養徳小プール死亡事故
京都新聞 2012年8月23日(木)11時9分配信

 京都市左京区の養徳小のプールで1年の女子児童が死亡した7月下旬の事故で、事故当時に直径1メートルの円形などの大型ビート板16枚を浮かべていたことが22日、分かった。水面を多くのビート板が覆い、児童が水中から浮かび上がりにくい状況だった可能性もあり、市教育委員会は事故の一因となっていなかったかを検証する。
 同日の市議会教育福祉委員会の答弁で、市教委は事故につながったと疑われる要因として、水位の高さ、監視態勢とともに「ビート板指導が適切だったかどうか」を挙げた。
 市教委によると、事故当時、縦25メートル、横12メートルのプールには▽円形10枚▽縦2メートル、横1メートル4枚▽縦2メートル、横0・5メートル2枚−の大型ビート板計16枚があった。事故直前の休憩時間に浮かべたという。
 児童がビート板の下に潜り込むと水面に浮かび上がりにくくなるため、使用方法や注意喚起が適切だったかを検証するという。市教委は「ビート板が参加児童数に比べて多すぎる」と述べた一方で、「監視のさまたげになったとまでは思わない」との見方も示した。
 市会委員会では、7月30日の事故直前の状況も報告された。午後1時45分に自由遊泳が始まって間もなく、教員が女児に誘われて水遊びをしていた。その後、教員は別の児童の鬼ごっこに加わり、1時50分に浮いている女児を発見したという。
 事故が起きた日は、学校主催のプール開放で、1〜3年の69人が参加していた。京都府警が事故原因を調べている。

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