「やっと自分の違法行為が終わった、と思った」 中学生の裸を盗撮し逮捕された元教員が語る加害者の心理
沖縄タイムス 2021/6/16(水) 7:46配信
[告発 子どもへの性暴力]
「やっと自分の違法行為が終わった、と思った」
5月、那覇地裁沖縄支部。が逮捕時の心境を述べた。
黒のスーツ姿。時折詰まりながら検事の質問に答えた。「性の関心対象は10〜13歳の男児か」と問われた元教員は「間違いないです」。検事が「問題化している教員のわいせつ行為。ブレーキにならなかったか」と問うと「まずいという認識はあった。仕事も辞めた方がいいと思ったが、心がついていかなかった」と供述した。
男は高校生の頃「人とは違う性的関心」を自覚。部活仲間に男児が好きだと話すと冷やかされ「自分の性的興味は悪いもので、誰にも相談してはいけないと思った」と述べた。その日を境に、周囲との隔絶に頭を抱えた。とても打ち明けられないと思った。
大学進学後、人知れずインターネットで児童ポルノ画像を収集。2014年に児童買春・ポルノ禁止法改正でポルノ画像の所持が禁じられると、いったんハードディスクから消去したが、すぐに再開。このときはまだ、ポルノ画像を見て空想するだけだった。
空想が行動に移ったのは教員に採用されてから。法廷で、教員になった動機について「子どもへの性的接触が目当てではない」と否定したものの、11歳の教え子を自宅に泊めて入浴中のところを盗撮したほか、休日に各地の銭湯に足を運んで10歳前後の児童が出入りするのを待ち、隠し撮りを試みた。
「犯行時、自分みたいな人間はいない方がいい、死んだ方がいいと思っていた」。自暴自棄になり自己否定に走った末の身勝手な行為。懲戒免職で無職となった今、子どもと関わることがないよう教員免許を返上し、県外の自助グループで更生を目指している。
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法務省の犯罪白書(2015年版)によると、2回以上の性犯罪前科のある87人のうち、「小児わいせつ型」の犯罪で過去に同じ罪を犯した人の割合は13人中11人、84・6%にも上り、他の性犯罪に比べて高い。
子どもへの性犯罪に詳しい大船榎本クリニックの精神保健福祉士、斉藤章佳さんは「インターネット上に児童ポルノ画像があふれ、“子どもを性的対象としても良い”とも受け取れるコンテンツ文化がある。見る側は意識しなくても、性の消費対象として価値観がすり込まれる」と指摘する。
さらに「子どもを対象とする性加害者には薬物やアルコールのような依存症的側面がある」とし「薬物による性欲低下と同時に、グループミーティングなどを通じて物事の捉え方、生活習慣を見直す“治療的アプローチ”が必要」と説いた。(社会部・城間陽介)