<刈谷工高生自殺>「顧問の体罰見てショック」第三者委報告

<刈谷工高生自殺>「顧問の体罰見てショック」第三者委報告
毎日新聞 2013年8月29日(木)14時19分配信

 2011年6月に愛知県立刈谷工業高2年の山田恭平さん(当時16歳)が自殺した問題を調べている県の第三者委員会は29日、調査の中間報告を遺族側に文書で提示した。

 自殺の原因については公表しなかったが、記者会見した加藤幸雄委員長(日本福祉大名誉教授)は「(所属していた)野球部の顧問による別の部員への体罰が大きなダメージを与えたのは間違いない」との見解を報告に盛り込んだことを明らかにした。

 遺族は「自殺の原因は顧問の体罰」と主張しており、これを取り入れた内容となった。

 加藤委員長によると、中間報告は、山田さんは顧問の暴言などに悩み、退部も考えていたが、顧問らから引き留められていたとした。

 さらに、顧問が他の部員に振るった体罰を見て「相当ショックを受けたと思われる」とし、「これにより、うつ状態が進行したと考えられる」とした。

 第三者委は今後、学校側や県教委の対応などを調べ、再発防止策も検討し、来年1月をめどに最終報告をまとめる方針。【黒尾透、駒木智一】

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