窃盗容疑職員、懲戒せず文書訓告 東近江市教委
2009年4月24日8時49分配信 京都新聞
東近江市教委の50代の女性職員が、窃盗容疑で書類送検されながら、市教委が懲戒処分に満たない文書訓告にとどめていたことが、23日分かった。甲賀区検は「窃盗罪で立証可能」とした上で起訴猶予にしたが、市教委は調査を尽くさず「犯罪行為ではなかった」と判断した。
市の懲戒処分指針は「窃盗行為をした職員は停職か免職とする」と規定。一方、文書訓告は懲戒処分ではなく公表の義務もない。
大津地検によると、職員は、昨年8月に甲賀市の量販店で殺虫剤1点(約700円相当)を盗んだとして、甲賀署が書類送検した。甲賀署によると、職員は捜査段階では容疑を認めており、甲賀区検は同12月、犯意を認定した上で「商品を返し、反省している」として起訴猶予にした。
市教委によると、区検に「起訴猶予か嫌疑不十分か」と電話で1度問い合わせたが、回答を得られなかった。その後、公文書照会などの調査をせず、職員が市教委に対して犯意を否定したため「窃盗ではないが、誤解される行為だった」と判断。今年2月に文書訓告にしたという。
京都新聞社の取材に対し、市側は「1度決めた処分は変わらない」として、再調査していない。
■批判は免れない
同志社大の真山達志教授(行政学)の話 身内の不祥事で調査がいい加減になるのはおかしい。公文書で照会するなど正式な手続きを取るべきで、調査に不手際があったとの批判は免れない。
・起訴猶予処分 不起訴処分の一種。容疑事実は明白だが、「前科がない」「反省している」などの事情を検察官が考慮して起訴しない。犯罪を立証する証拠が集まらなかった場合の「嫌疑不十分」の不起訴とは異なる。