ICC逮捕状を考慮か イスラエル首相の専用機、仏上空を回避する異例のルートでNY入り

【カイロ=佐藤貴生】イスラエルのネタニヤフ首相は国連総会の一般討論演説やトランプ米大統領との首脳会談のため訪米し、25日に米ニューヨークに到着した。ネタニヤフの専用機はフランス上空などを避け、従来と異なるルートを飛行。理由は不明だが、国際刑事裁判所(ICC)がネタニヤフ氏の逮捕状を出したこととの関連が取り沙汰されている。 イスラエル有力紙ハーレツ(電子版)によると、過去6回の米国行きのルートはギリシャやイタリア、フランスの上空を大きく横切る形だったが、今回は地中海上空を中心に飛行してジブラルタル海峡の上空を通過した。ルート変更により飛行距離が600キロ延びたという。 同紙は、フランスがイスラエルによる領空通過の要請を許可しており、ルートから除外された理由は分からないとするフランス外交筋の話を伝えた。イスラエルの別のメディアは訪米に先立ち、ネタニヤフ氏に同行するスタッフや記者の搭乗人数を減らしていると報じていた。 ICCは昨年11月、パレスチナ自治区ガザの戦闘を巡り、戦争犯罪と人道に対する罪の疑いでネタニヤフ氏の逮捕状を発出した。ネタニヤフ氏は、加盟する120超の国家・地域を訪問すれば逮捕される可能性がある。

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