高石あかり(22)が主演を務めるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。同作には名俳優・佐藤浩市(64)の息子で人気急上昇中の俳優・寛一郎(29)が起用されているが、彼が演じる役に対して同情する声が殺到している——。 【以下、『ばけばけ』ネタバレを含みます】 『ばけばけ』は、日本の民話を『怪談』という名の文学作品へ昇華し世界へ広めた明治時代の小説家・小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした物語。高石がヒロイン・松野トキを、トミー・バストウ(34)が、八雲がモデルのレフカダ・ヘブンを演じる。 寛一郎は、お見合いを経て松野家に婿入りする青年・銀二郎として登場。モデルが因幡(旧鳥取藩)前田家の次男・前田為二だとされる。10月10日放送回でトキと結婚し、第3週(13日〜17日)では本格的に結婚生活がスタートしたのだが……。 「銀二郎は、武士にこだわる父が嫌で松野家に婿入りした真面目な青年。ですが、松野家はトキの祖父・勘右衛門(小日向文世/71)は現在も武士にこだわっているうえ、銀二郎に対する風当たりが強い。しかも、家は借金を抱え自転車操業状態。そんな大変な家で婿になった銀二郎に視聴者からは同情の声が相次いでいます」(女性誌編集者) 銀二郎は、松野家に借金があることは聞かされていたが、1か月の給料をほとんど持っていかれるレベルだとは知らされていなかった。13日放送回では、借金取りに「馬車馬殿」と呼ばれるも、けなげに仕事を増やそうかと言う。その姿をトキの父・司之介(岡部たかし/53)は気に入り、「偉い! よう言うたぞ婿殿、気に入った」と言い、外に連れ出しなぜか相撲を開始。銀二郎は、わざと負けて司之介の顔を立たせてあげたが、司之介は全く気付いていない。 14日放送回では、勘右衛門が跡取り修行として銀二郎に木刀を振らせるが、「格の低さが染みついちょる。そげな腕では松野の跡取りは務まらんぞ」「お主は松野の当主になる男。すべてにおいて格の高い武士としての振る舞いをせい。よいな?」と酷評される。何か言いたげに間をおいてから「はい」と答えるも、「何じゃ? 今、グッと何かを飲み込んだじゃろ?」と、しつこく問い詰められてしまう。 極めつきに15日放送回では、トキが実は松野家の実子ではないことを司之介らが銀二郎もいる部屋で長々と会話しておきながら、途中まで存在を忘れられてしまう。勘右衛門に「なぜ居った!」と逆ギレされた上、トキの件は他言無用だとキツく釘を刺される。 これまで松野家は貧乏ながらも楽しげな一家という感じだったが、“第三者”である銀二郎への理不尽な仕打ちにより視聴者の印象も変化。 《先週までの貧乏だけど仲良しハッピーな松野家のイメージが一変、銀二郎さんが不憫で不憫で仕方ない。これがまたいびられている訳でもなく、これまでと誰も何も変わらないままイメージが一変してるんだからすごい》 《シリアスな場面の後に差し込まれるコメディに騙されてきたんだ… 恐ろしいドラマだよこれは…我々も松野家という異常な家族の恐ろしさを今まで気づかずにいたんだから…》 《ばけばけさあ、内側から見てるぶんには"目をつむれるくらいの欠点のあるあったかくて楽しい家族"だけど、外側から中に入って見ると"魑魅魍魎跋扈しとる閉鎖的な家"ないい例だわ》 《ばけばけの松野家がホラーに思えてきた…観ててなんかチクチクしてくるんだよなあ〜早くヘブンさんのターンにならないかな…》 《ばけばけ毎日楽しみで見てるんだけど最近松野家のみんなにイライラしてしまう。婿さん1番可哀想すぎるし、これ離婚されても文句言えんやろ……》 《ばけばけ、まじで松野家が苦手すぎる銀二郎可哀想すぎる》 といった、松野家へ苦手感情を抱く声、同家で苦しむ銀二郎に同情する声が多く寄せられている。 「史実通りであるなら、そう遠くないタイミングで銀二郎は、松野家の貧窮ぶりや同家で生活するプレッシャーから限界を迎え、松野家を去ってしまうと考えられます。その後、トキが後の夫・ヘブン(史実でのハーン)と出会うのではと。 そして、SNSに綴られているように、松野家の銀二郎に対する描写がストレスになっている人も多くいるようです。『ばけばけ』は視聴率が下降気味ですが、さらに落ちてしまうのではと見る向きもありますね」(前同)