他人のアカウントに不正アクセスし、楽天モバイルの通信サービス契約を結んだとして、兵庫県警は11日、埼玉県加須市の建設作業員の少年(16)と、千葉市若葉区の無職、長田真幸容疑者(21)を不正アクセス禁止法違反などの容疑で逮捕し、発表した。 2人とも容疑を認めているという。 サイバー捜査課によると、逮捕容疑は2024年5月3~6日ごろ、他人の楽天IDとパスワードを使って、三つの楽天モバイルのアカウントにログインし、楽天モバイルの通信サービスを利用するのに必要な「eSIM」を計10件契約したというもの。 少年は秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を通じて、約150万件のメールアドレスとパスワードのリストを50ドルで購入した。 その中から、楽天のものを選別するプログラムを使って不正アクセスした後、契約した際に発行されるQRコードを長田容疑者に渡していたという。 県警は、長田容疑者がテレグラムでQRコードを1件約1千円で売却し、利益は2人で折半していたとみている。 少年が使っていたパソコンには自動で楽天モバイルを契約するプログラムもあり、「(対話型AIの)ChatGPTを使いながら自分で作成した」と供述しているという。 県警は、作成時期などから逮捕容疑の件には使っていないとみているが、他の被害がないかを調べる。(根本快)