資金を管理すると偽り、認知症の高齢者からキャッシュカードと通帳をだまし取ったとして、京都府警捜査2課は13日、詐欺の疑いで、元府警警察官の男(61)ら男女2人を逮捕した。 捜査関係者への取材で分かった。 男は、警察OBを中心に、認知高齢者の生活介助などを行う一般社団法人「つなぎ」(京都市左京区)の理事。府警は2人が詐取したカードで現金数百万円を引き出したとみており、詳しく調べる。 捜査関係者によると、2人は3~6月、「つなぎ」のサービス利用者の90代の女性に「通帳をまとめてあげる」などと言い、通帳とキャッシュカードをだまし取った疑いが持たれている。 「つなぎ」は、家族に代わり、警察署や交番に保護された認知症の高齢者を迎えに行く事業を展開。ホームページでは「警察と連携し、高齢者らが安心して暮らせる地域社会の創設に貢献する」とうたっている。 男は府警警察官として、盗犯を扱う捜査3課に所属していた。2023年春に退職後、別の府警OBと2人で「つなぎ」を設立した。 今年6月、不審に思った女性の親族が府警に相談し、事件が発覚した。