赤坂殺人未遂で活用、防犯カメラの「リレー捜査」 近年はAI技術も

東京・赤坂のライブハウス兼飲食店前で出演予定だった40代女性を殺害しようとしたとして、警視庁が22日、陸上自衛官の男(43)=東京都練馬区=を殺人未遂容疑で逮捕した。事件後、容疑者は逃走し、捜査員らが大量の防犯カメラ映像を連続的に分析する「リレー捜査」を続けた。 事件は16日午前10時25分ごろ、東京都港区赤坂3丁目のビル地下1階にある店の前で起きた。女性が刃物のようなもので刺されて命に別条はないものの重傷を負い、容疑者は逃走した。 防犯カメラの映像から足取りを追う捜査は防犯カメラのリレー捜査と呼ばれる。周辺の防犯カメラ映像を集めて確認し、容疑者が映っている映像を解析して足取りを追う捜査手法だ。 ■防犯カメラきっかけの摘発 4.6%→17.6% 個人宅も含めて、街中の防犯カメラは増え続けている。警察庁によると、全国の警察が防犯カメラなどをきっかけに摘発した刑法犯の事件は、2016年が全体の4.6%だったが、24年は17.6%に増えた。 技術革新も進む。 香川県警はAIでカメラ映像から人やモノを抽出するソフトウェアを独自に開発して24年から導入。その後に複数の警察でこのソフトウェアを採り入れている。 以前は、カメラ映像を長時間かけて確認し、対象人物が映り込んでいるかを見つけ出していた。AIでは「赤い服を着た人」などと検索すれば、自動で抽出してくれるという。(長妻昭明、板倉大地)

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