中国籍の社員に在留資格に含まれていない業務をさせたとして、県警捜査3課と厚木署などは8日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、同国籍で鉄鋼資材販売会社「ナンセイスチール」(千葉県船橋市)社長の男(59)=同県市川市=を再逮捕した。県警は、同法の両罰規定に基づき、9日に法人としての同社を書類送検する方針。同社の書類送検は3回目。 再逮捕容疑は、金属の溶接技術習得のため「技能実習」の在留資格を持つ同国籍の男の被告(41)=盗品等有償譲り受け罪などで公判中=に、2023年11月~25年7月、同社相模原工場で従業員として金属くずの買い取りなど資格外の業務に従事させた、としている。同課によると、社長の男は容疑を否認している。 社長の男は11月にも同法違反容疑で逮捕されており、「日本人を募集して、入ってもすぐに辞めてしまう。人が集まらないため、外国から研修生(技能実習生)が来てくれれば会社としても助かると思っていた」などと供述しているという。県警は社長の男が自ら技能実習生の面接を中国内で行っていたとみている。 横浜地検は8日、入管難民法違反の罪で、同社と社長の男を起訴した。地検は認否を明らかにしていない。 起訴状などによると、社長の男は23年4月~25年7月、同社の相模原工場で、同国籍の男の被告(46)=同=が資格外活動の許可を受けていないのに、工場長として金属くずの買い取りなどの業務に従事させた、としている。