神戸市中央区のマンションで8月に住人の女性会社員（24）が刺殺された事件で、神戸地検は11日、谷本将志容疑者（36）を殺人やストーカー規制法違反などの罪で起訴した。事件当時の精神状態などを調べる鑑定留置の結果、刑事責任が問えると判断した。 谷本被告が事件当日、神戸市内でペティナイフを購入していたことも捜査関係者への取材で判明。被告は兵庫県警の調べに、エレベーター内で女性に向けてナイフを出したと説明し、「言うことを聞かせようとしたら叫ばれたので刺した」と供述しているという。 被告は8月20日午後7時20分ごろ、被害女性が住むマンションのエレベーター内で、女性の胸部などをナイフで複数回刺して殺害したとされる。事件2日前から女性の出勤時に後をつけたり職場を見張ったりしていたことも県警の捜査で確認されたという。 被告は逮捕後、被害女性について「全く知らない人だった。好みのタイプだと思い、後をつけていた」などと供述していた。【前田優菜】