東大阪市で住民らがクリーンアップ作戦。背景にあるのは少年グループによる治安悪化です。 12月20日土曜日、近鉄布施駅前では、地元住民らが清掃活動を行いました。 (地元住民)「街がきれいになれば犯罪が少なくなるということを聞いたので、掃除させてもらっています」 (地元のパチンコ店の副店長)「自分のところの店舗もありますし、この地区をもっときれいにしようと思って」 警察官を含め計50人で行った「クリーン作戦」。環境美化に力を入れている理由、それは今年に入り、急激に治安が悪化しているからだそうです。 今年4月、近鉄布施駅前で「悪麻邪鬼(あまのじゃく)」という少年らでつくるグループ約40人が別の少年グループ約30人を襲う事件が発生。集団で少年(17歳)を襲い 全治1か月の重傷を負わせた疑いで、「悪麻邪鬼」のメンバーの少年ら5人が逮捕されました。 捜査関係者によりますと、今年春ごろから布施駅前でこうした少年グループの集団行動が目立つようになり、未成年の飲酒などの迷惑行為が相次ぎ、治安悪化につながっているといいます。 (捜査関係者)「今年に入って不良グループのたまり場になってきた。看過できない」 こうした中、警察は日中だけではなく夜の“クリーン作戦”も進めています。 11月下旬には駅前のエリアにあるラウンジを捜索し、無許可で女性従業員に接待をさせた疑いで、経営者を逮捕。 さらに12月12日には未成年に酒を提供していたとして、バーを風営法違反で摘発するなど取り締まりを強化しています。 いずれの店舗も少年グループのメンバーらが出入りしていたとみられ、犯罪の温床になっている可能性があるということです。 警察と地元住民らが一丸となって進める「布施駅前クリーン作戦」。駅前の商店街の会長は治安の改善につなげていきたいとしています。 (布施商店街 加茂守一会長)「ゴミを拾ってすがすがしい気持ちでいつもと違う街を歩いているなと。これからもこの気持ちを大切に、この布施がクリーンであるという形で今後もやっていきたい」