東京都世田谷区で2000年に会社員宮澤みきおさん(当時44)一家4人が殺害された事件は、未解決のまま31日で発覚から25年を迎える。30日には、遺族を支援してきた元警察官が埼玉県新座市にある宮澤さん一家の墓参りをした。 4人の墓前で手を合わせたのは、殺人事件の遺族でつくる「宙の会」特別参与で、事件の捜査にも携わった元成城署長の土田猛さん(78)。取材に、「遺族をしっかり支え、解決にむけて元気づけながら頑張りますという思いで手を合わせた」と話した。 例年参加してきた宮澤さんの母・節子さん(94)は、高齢を理由に2年連続で欠席したが、コメントを寄せた。今年10月、1999年に名古屋市西区で発生し、未解決だった殺人事件の容疑者が逮捕されたことに触れ、「『気を強く持ち、解決まで諦めないでほしい』という(遺族の)高羽(悟)さんの言葉に、大きな力をいただいた」とした。さらに、「私たちの事件にも、まだ可能性があると信じている。解決に向け、引き続き皆様のご協力をお願いいたします」と続けた。 事件は00年12月31日に発覚。世田谷区上祖師谷3丁目の宮澤さん宅で、みきおさんと妻・泰子さん(当時41)、長女・にいなさん(同8)、長男・礼君(同6)が殺害されているのを親族が見つけた。(藤田大道)