“地面師”か 司法書士ら逮捕 「値段が二転三転…おかしい」購入持ち掛けられた男性が語る悪質な手口

いわゆる“地面師”グループとみられる司法書士らが逮捕された事件。不動産の売却話を持ちかけられた会社が取材に応じ、その悪質な手口を語りました。 購入を持ちかけられた不動産会社 「5~6億円やったと思いますけどね。ほんまやったら7~8億円ぐらいで売れるような物件やったんですよ。もう全然割安」 驚くほど好条件な物件の売却話。その話を持ちかけたのは…。 14日逮捕された、司法書士の松本稜平容疑者(34)と、三重県の会社の元代表、小鹿瑞樹容疑者(33)です。 この2人、他人の土地を勝手に売りさばく、いわゆる“地面師グループ”とみられています。 瀬川裕大 記者 「事件の舞台になったのは、大阪市内にある閑静な住宅街の一角でした」 松本容疑者らは去年1月、大阪市北区中津にある約800平方メートルの土地と住宅2棟を乗っ取ろうと、所有する80代の男性になりすまし、所有権を移す不正な登記申請をした疑いがもたれています。 中津は梅田に近く、近年、再開発などで地価の上昇が続くエリア。 巨額の売却益が出る土地に目をつけた“地面師”グループの手口は巧妙なものでした。 警察によりますと、まず、土地の所有者になりすました男性が、偽造された身分証を使って、区役所で勝手に印鑑登録を変更。 その後、松本容疑者らは印鑑を使って不動産の所有権を、小鹿容疑者が代表を務めていた三重県の会社に移転するウソの登記手続きを行っていたということです。 松本容疑者らから物件の購入を持ちかけられた不動産会社の男性は、魅力的な話だと感じる一方で、すぐに違和感を覚えたといいます。 不動産会社 「値段が二転三転したんですよ。すぐ決済できるんやったらこの金額でいいとか。そんな二転三転するような金額を提示するっていうのはおかしい」 男性が直接、松本容疑者の事務所に行き、土地の権利を記録する「登記簿謄本」の話になると…。 不動産会社 「所有者と名乗る代表者が、すごい挙動不審やったんですよ。もう横でチラチラ司法書士の顔見ながら、『なんて答えたらええねん』っていう、助け船を求めているように見えたんですよ」 松本容疑者は「抵当権の問題で、今は登記簿謄本を見せられない」などと説明し、ごまかそうとしていたということです。 不動産会社 「司法書士はもう落ち着いたもんですよね。慣れてるんで。多分こいつが首謀者なんやろなと思わせるような感じだったですよね」 詐欺だと気づいた男性は…。 不動産会社 「『悪いことせんほうがええぞ』って言った。帰り際に。『そんなもん知るか!』って言ってきた」 男性の会社は結局、契約はせず、被害には遭いませんでした。 同業者は、本来、土地の取引を公正に行うためにいる司法書士の立場を悪用した犯行の可能性があると指摘します。 (事件とは無関係の)司法書士・香山恭慶さん 「(司法書士が)売主さんに全然会わずに(書類を)作成してしまうことも物理的には可能です。一般人にはない特権を与えられている者として、目先の利益だけに食いつくようなことをなぜしたのか」 警察は2人の認否を明らかにしていませんが、同じような不正を繰り返していたとみて、調べています。

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