【社説】尹前大統領の「逮捕妨害」有罪、内乱断罪の始まりだ

韓国裁判所が高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の逮捕状執行を妨害した疑いなどで起訴された尹錫悦(ユン・ソクヨル)被告に懲役5年を言い渡した。一審裁判部は尹被告が憲法と戒厳法を正面から違反しただけでなく、誰よりも遵法の先頭に立つべき大統領として適法な公権力の行使に抵抗したことは、厳罰に処すべきだと宣告の理由を明らかにした。それに比べて懲役5年の刑は、国民の目線からすると、残念な結果だ。事件の本流である尹被告の内乱首謀容疑の裁判では、一層厳重な判決が下されなければならない。 16日に開かれた逮捕妨害事件の一審裁判で、判決の量刑に劣らず関心を集めたのは、公捜処の内乱罪捜査権に対する判断だった。この日、裁判部が公捜処の内乱捜査権を認めたことは大きな意味がある。尹被告は「公捜処は内乱を直接捜査する権限がないため、内乱関連捜査はすべて違法だ」と主張した。ところが、ソウル中央地裁刑事35部(ペク・テヒョン裁判長)は「公捜処が尹被告の職権乱用犯罪を捜査するうちに内乱容疑を発見し、捜査したことは適法だ」と判決した。大統領には憲法上、不訴追特権があるが、捜査は訴追(公訴提起)に当たらないためいくらでも捜査は可能であり、職権乱用の容疑を捜査するなかで内乱容疑を発見し捜査したことは適法とみなしたのだ。大統領の不訴追特権と公捜処の捜査権に対する解釈に全く無理のない判断だ。チ・グィヨン裁判部は昨年3月7日、尹被告を釈放する際、拘束期限の計算と共に公捜処の捜査権を問題視した。今回の判決は、チ・グィヨン裁判部の当時の判断が浅かったものだったことを裏付ける。 ペク・テヒョン裁判長は、尹被告が誰よりも重大な大統領の憲法秩序守護の義務を果たさなかったと叱咤した。社会を混乱に陥れ、国民の基本権を深刻に侵害せざるを得ない非常戒厳を無責任に宣布したとも指摘した。また、裁判所が適法に発行した逮捕状の執行を警護官を動員して阻止したのは、大統領の権力を私有化したものだと一喝した。このように重大犯罪を犯しておきながら、反省はおろかあらゆる詭弁と言い訳で言い逃れる被告を厳罰に処することが、法治主義が健在であることを示すものだと述べた。裁判部は、尹被告が「内乱特別検察官法」の違憲性に対する憲法裁判所の判断を求めた違憲法律審判提請の申立ても棄却した。尹錫悦側は最後まで「法技術」で状況を免れようとする小細工ばかり繰り出している。尹被告に対する司法的断罪は始まったばかりだ。裁判所は残りの裁判で尹被告の罪責にふさわしい厳重な処罰を下さなければならない。 (お問い合わせ [email protected] )

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