現行犯逮捕の場面、記者が目撃 「街を汚す落書き」相次ぐ広島市中心部で

広島市中心部の繁華街の落書き被害は広範囲で多発し、消しても書かれる「いたちごっこ」が10年以上続く。広島県警広島中央署に逮捕された男は路上アート「グラフィティ」だと供述しているが、住民には「街を汚す落書き」と非難の声が強い。同署は摘発と対策をさらに強める構えだ。 10日朝、中区の流川・薬研堀地区の平面駐車場に若い男の姿があった。トタン製の壁に紫のスプレーで文字のようなものを施した。その直後、広島県警自動車警ら隊のパトカーが通りかかる。とっさにスプレーをポケットに隠すのを見逃さず、隊員が声をかけた。「ばれないと思ってやった」。男は観念したように打ち明けた。 同署によると、器物損壊の疑いで現行犯逮捕された男は無職で、グラフィティと供述しているという。中区新天地の店舗のシャッターや壁にも落書きした容疑が浮上。知人とみられる別の無職の男と共に20日までに建造物損壊容疑で逮捕した。 2人の落書き現場一帯には、青や赤、黒のスプレーでイラスト、文字が書き殴られている。近くの男性(74)は「本人は楽しんで書いて満足しとるんじゃろうけど、汚い街だと思われる」と憤る。落書きは本通り商店街南側のうらぶくろエリアや並木通りに広がり、商店主の有志たちが定期的に手弁当で消している。 同署は近年、年間数十件の被害届を受理。昨年から摘発に力を入れ、深夜や明け方の巡回を強めている。両容疑者以外にも多くが関わっているとみられるが、防犯カメラがない場所もあり、特定は困難という。「落書きは犯罪の温床。地道な捜査で犯人を捕まえる」としている。

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