生々しい詐欺電話のやりとりです。被害が2倍近くに増えたニセ電話詐欺。実際にかかってきた電話をもとにその手口を解説します。 「今回こういう事件があって野口貴史さん名義で資金洗浄といった犯罪が行われていましたのでちょっと捜査の方へ協力していただきたいんですよ。野口さん捜査の対象になっておられるためですねこちらの方も捜査をしないといけないので」 名前を名指しして犯罪の捜査対象だと話す女。 3日夕方警察官を名乗る女から記者の携帯電話にかかってきた実際の音声です。 突然の不審な電話。その目的は─ 【キャスター】 ここからは電話を受けた野口記者とお伝えします。 【野口記者】 よろしくお願いします。 【キャスター】 電話は知らない番号から突然かかってきたんですか? 【野口記者】 はい。登録をしていない、090から始まる番号でした。 当然身に覚えはありませんが、その後も会話を続けました。こちらをご覧ください。 【警察官カミキを名乗る女】 「今回姫路署の方で逮捕されている容疑者のサトウカズオという人物なんですけどもサトウカズオをはじめとした犯行グループで資金洗浄といった犯罪が行われていたんです」 女は約5分間にわたり事件の概要を説明。 最近財布や郵便物が盗まれたかなど聴き取りや確認が続きました。 また、その確認の中には・・・ 【警察官カミキを名乗る女】 「違うのでしたら違うと、住まれたことがあるのでしたら住まれたことがあるとお答え頂けたらと思うのですけど。佐賀県佐賀市…」 女が読み上げたのは私が過去に実際に住んでいた住所で、部屋の号室まで特定されていました。 その後、「別の捜査員に代わる」と保留され、男と電話がつながりました。 【警察官トミタを名乗る男】 「お電話代わりました、姫路警察署の捜査二課のトミタです。事件番号というのはお聞きになりましたか」 名前などを伝えると本人確認ができたという男。 このあとのやり取りはラインで行い、そこで警察手帳も見せるなどと話し始めました。 【警察官トミタを名乗る男】 「捜査本部の方でラインのアカウントの方を開設をしまして今回そちらを使用しようと。査定を行いつつラインのアプリに対して信号検査連絡を取っていたかどうかという確認をするために今回ラインを使うことになっているんですね」 指示通り検索し、出てきたライングループのアイコンには「兵庫警察署」の文字も確認できます。 わたしはこのグループには入らず、警察署に直接電話をすると伝え通話を終えました。 【キャスター】 名前や住所まで言われると動揺したんじゃないですか? 【野口記者】 かなり驚きました。このあと、姫路警察署に電話をして確認したところそのような人物はいないと言われ「それは詐欺です」と伝えられました。 ニセ警察の詐欺の場合「あなたの預金が犯罪に使われていないか確認する」などとして現金を求めてくるケースが非常に多いそうです。 【キャスター】 一方で突然ラインに移行しようとしたり、不自然なところもありましたね。 【野口記者】 はい。詐欺を見分けるポイントをまとめました。 まずは「あなたに容疑がかかっている」と電話をしてくること自体ありません。 次に警察が捜査のためにLINEなどのアプリの登録を求めることはありません。 もちろん、捜査協力のため振り込みを求めることもありません。 【キャスター】 県内の女性が去年約5億円をだまし取られた詐欺事件も警察がたりの詐欺でしたね。 はい。この事件で女性は、警察などを名乗る犯行グループから、スマホのビデオ通話アプリを一日中つないだままにするように指示されていました。 誰かと電話をするとすぐにその相手は誰だったか聞かれるなど、監視されていたということです。 【キャスター】 少しでも怪しいと思ったらすぐに家族や警察に相談することが大切ですね。 【野口記者】 こちらは去年のニセ電話詐欺の被害状況です。 認知件数は259件と去年の2倍近くになっていて、被害額は約12億円と前の年の約6倍に増えています。 「まさか自分が」と思わず冷静に対処することが重要です。