マカオ司法警察局は2月2日、偽造ゲーミング(カジノ)チップを用いた複数の詐欺事案に関与したとして、30代の中国人(中国本土居民)の男1人を相当巨額詐欺罪で逮捕、検察院送致したと発表。 被疑者は仲間の男1人(逃走中)とともにギャンブラーを装い、統合型リゾート(IR)併設ホテルの客室内やIR施設の周辺で3人の違法両替商にゲーミングチップを現金と交換する両替取引を持ちかけ、相手に偽造チップをつかませる詐欺を行っていたという。 同月1日未明、最初の被害者がホテル客室内で14万香港ドル(日本円換算:約280万円)相当のゲーミングチップと13万3500人民元の両替取引を終え、両替相手の男と別れた後、手にしたゲーミングチップに不審な点があることに気づき、カジノ施設へ持ち込んで確認を依頼したところ、偽造であることがわかり、カジノ施設の警備部門から司法警察局へ通報がなされたとのこと。 通報を受けた同局が捜査に着手した約1時間後、2人の違法両替商がIR施設外で1人の両替相手と10万香港ドル(約200万円)相当のゲーミングチップと8万9800人民元の両替取引を済ませた後、手にしたチップが偽造であることを見破ったことから現場でトラブルとなり、近くにいた治安警察局の警察官がこれに気づいて3人を取り押さえ、司法警察局に身柄を移送したとのこと。 その後の調べで、客に扮して偽造ゲーミングチップを違法両替商につかませた男2人は仲間で、ともに同じカジノ施設内で取引相手を物色し、1人はすでにマカオから出境していたことが判明。また、両替現場でトラブルになった被疑者については、混乱に乗じてIR施設外の花壇に偽造ゲーミングチップ10枚を隠していたことも明らかになった。 なお、今回の事件で使われた偽造ゲーミングチップは、外見と重量は本物に近く、肉眼で識別するのは困難だが、色味がやや異なり、偽造防止のホログラム加工とICチップの埋め込みのないものだったという。同局、逃走中の男の行方とチップの出どころの追跡を継続しているほか、被害者となった3人についても違法両替に従事していたことから、別途で立件するとした。 マカオではカジノ賭博目的の資金をめぐる違法な両替や高利貸し、それに絡む強盗、監禁などの事件がしばしば発生しており、賭博目的の違法両替及び違法貸付に対する刑罰を強化した新法「打擊不法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が2024年10月29日に施行されるに至り、警察当局が取り締まりを強化して臨んでいる。