全国に約1500人のスカウトを抱え、年間45億円を稼いでいたとみられる違法スカウトグループ「ナチュラル」。その組織を率いていた会長・小畑寛昭容疑者(40)が、暴力団へみかじめ料を支払った疑いで奄美大島で逮捕された。 ABEMA的ニュースショーでは、元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏が新宿歌舞伎町や渋谷の街に赴き、ナチュラルに関する調査を実施。その中で、小畑容疑者ともめたことがあると明かす男性によると、歌舞伎町周辺は指定暴力団系の縄張りだといい、スカウト行為を巡って暴力団と抗争を繰り返していたと証言した。 1月15日、警視庁は指定暴力団、住吉会の二次団体とみられる幸平一家を名指しした特別対策本部を設置。幸平一家の拠点は東京で、およそ800人の構成員が在籍。去年都内で特殊詐欺に関わったとして逮捕された暴力団員の約4割が幸平一家だったという。警視庁が傘下組織に特別対策本部を設置したのは初となる。 長年ナチュラルを取材してきた、元産経新聞警視庁キャップでノンフィクション作家の尾島正洋氏は「2005年に当時の警察当局は六代目山口組じゃなくて名古屋の弘道会という組織を名指しで捜査を強化すると宣言した。このときも異例中の異例のことで、弘道会も組織が大きいし組織が強いから、警察がいろいろなことをやってもなかなか組織が小さくならない」と語る。 今回の特別対策本部の設置については「それと同じように、今回は幸平一家が住吉会の中で一番危険な団体であると。そのなかでもトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)のバックに幸平一家がいるのではないか、関係がかなり深いのではないか。ナチュラルも幸平一家と関係があると警察はみているようだ。『さらに本腰を入れる必要がある』という、警察側からの強い宣言」と解説した。 秋山氏は「単なるキャッチというのは職安、職業安定法の違反。風俗に売るということで。本来なら職安というのは生活安全課の風俗係がやる。しかしナチュラルについては罪名関係なく『暴力対策課』という暴力団担当がやったというのが、背景に暴力団があるということ」と指摘。 さらに「(ナチュラルに)1500人もいたら、そこらの小さな暴力団より上。歌舞伎町というのは暴力団の縄張りというのがいまだに残っている。そこでああいう風に何人もが違法行為をすると、暴力団のほうは『おい』となる。元々ある指定暴力団がナチュラルのケツ持ちをやっていた。しかし2020年にこれ(ナチュラル)が反発したもんだから、暴力団がスカウト狩りをやった。そうしたら今度は違う指定暴力団の方に、みかじめ(料)を渡す。それで条例違反で逮捕されている。だからナチュラルというのは、ある一定の暴力団にお願いしているんじゃなくて、あらゆるところに『お願いします』と」と解説。 警視庁で幸平一家対策本部が設立された背景については「一次団体、住吉会の取り締まり本部というのはあっても、その傘下の二次団体の幸平一家特別対策本部というのは、やはり異例。ただ、ここでなぜ警視庁の暴力対策課が幸平一家を指定したかというのは、これは背景にトクリュウ+特殊詐欺がある。特殊詐欺で現役の幸平一家の暴力団員が逮捕されたりとか。そもそも特殊詐欺というのは、警察が一番介入しなきゃいけない事案。特殊詐欺のトクリュウはいっぱいいる。その中で一番歴史が古くて数が多いのが幸平一家。だから背景は特殊詐欺だ」との見方を示した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)