ソウル(CNN) 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領は19日、短時間の戒厳令発令中に反乱を主導した罪で終身刑を言い渡された。戒厳令は韓国を政治的混乱に陥れ、数十年にわたる民主主義が崩壊しかねない事態となった。 この裁判所の判断により、韓国史上最大級の政治危機の一つに終止符が打たれた。 2024年12月3日、尹氏は深夜のテレビ演説で戒厳令を宣言し、野党内に北朝鮮に同情的な「反国家勢力」が存在すると述べた。 武装兵士がヘリコプターで国会議事堂に押し寄せ、議員たちが集まる議場を襲撃しようとした。衝撃と怒りに駆られた市民は、議員や議会職員と共に入口をバリケードで塞ぎ、兵士らが議場に侵入するのを阻止しようと奮闘した。その混乱した様子はテレビで生中継された。 尹氏の衝撃的な宣言は、韓国の権威主義的過去の暗い記憶を蘇(よみがえ)らせ、韓国を憲法の危機に陥れ、国の民主主義の根幹を揺るがすものとして広く非難された。議員らが議会に押し入り、全会一致で宣言を阻止する決議を採択したことを受け、尹氏は6時間以内に方針を転換した。 今回の裁判で、尹氏の支持者たちはソウル中央地裁の外に集まり、大型スクリーンで生中継された審理を見守っていた。 裁判長は尹氏が軍令で用いた文言や、野党の代表など政敵の逮捕を試みた事実を考慮すると、戒厳令を宣言した目的は議会を相当期間麻痺(まひ)させることだったことは明らかだと述べた。 武装兵士を議会に派遣し、ヘリコプターで輸送するという行為自体が反乱行為にあたるとも裁判長は強調した。 金容鉉(キムヨンヒョン)元国防部長官も19日、反乱に主要な役割を果たした罪で有罪判決を受け、懲役30年の刑を宣告された。金氏は以前、兵士に戒厳令の実施を命じた責任を認めていた。