伊藤穰一氏、大学サイトで声明 エプスタイン氏との関係性や6年前の調査報告の結果を伝える「いかなる法律や規則にも違反していない」【全文】

千葉工業大学学長の伊藤穰一氏が3日、同大学のホームページにて「最近の報道やSNS・オンライン上のコメントについて」と題した声明を発表。ジェフリー・エプスタイン氏との関係性について記した。 声明では「このたび、アメリカ司法省が公開した一連の資料の中に含まれていた、私とジェフリー・エプスタイン氏のEメール等に関して、憶測に基づく一部報道やSNS・オンライン上のコメントにより、本学の学生、保護者、卒業生、教職員を含む大学コミュニティの皆様にご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます」と伝えた。 エプスタイン氏との関係性なども紹介した上で「MITはGoodwin Procter法律事務所による独立した第三者調査を依頼しました。個人のメールを含め私とエプスタイン氏との間のEメールは本調査において精査され、2020年1月に調査報告書が公表されました。この独立調査が終了しその調査結果がインターネット上で公開されてから、すでに6年以上が経過しています。当該報告書には、エプスタイン氏からの寄付について私がMIT上級管理職に相談し、その後MIT上級管理職の承認を得て受け入れられていたこと、私が、いかなる法律や規則にも違反していないことが確認されています」としている。 ■全文 千葉工業大学の学生、保護者、卒業生、教職員、その他関係者の皆様へ このたび、アメリカ司法省が公開した一連の資料の中に含まれていた、私とジェフリー・エプスタイン氏のEメール等に関して、憶測に基づく一部報道やSNS・オンライン上のコメントにより、本学の学生、保護者、卒業生、教職員を含む大学コミュニティの皆様にご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。本件については、2019年から2020年にかけてマサチューセッツ工科大学(MIT)の依頼の下行われたGoodwin Procter法律事務所による調査の一環として精査され、調査結果も公表されていますが、改めてご説明をさせていただきます。 2011年、私はMITメディアラボ所長に就任するためアメリカに移住し、2014年には妻と2匹の犬が合流しました。 所長としての私の主要な職務の一つは資金調達でした。MITメディアラボを含め、米国の学術研究機関では、所長が資金調達のために職務の大半の時間を使うことが求められます。資金調達を円滑に進めるために、自宅を訪問したり、家族などのプライベートな話題について話し合ったりすることもありました。 MITでは、私も多数の資金提供者に対する調達活動を行っていました。あるカンファレンスで、メディアラボ諮問委員会のメンバーから紹介されたエプスタイン氏もその一人でした。エプスタイン氏は2009年に服役を終えて一般社会に復帰し、米国大学の研究者を支援していました。当時、私は、エプスタイン氏からの寄付について、学内外の有識者に相談し、MITの資金調達のためには受け入れてもよいのではないかという意見をもらいました。MITの上級管理職においても、一定の条件の下で寄付を受け入れることを認めました。具体的には、エプスタイン氏の名声作りに利用されないよう寄付については匿名で登録すること、寄付額については比較的小規模に留めること、寄付は使途制限のないものとすることという条件です。 私は、エプスタイン氏との交流に際して、現在明らかになっているような恐ろしい行為を目撃したりその証拠を認識したりしたことは一度もありませんでした。もしそうした事実を認識していたならば、間違いなく、一切の関係を断っていました。 2019年7月にエプスタイン氏が逮捕され、MITは同氏との関係で大きな非難にさらされました。エプスタイン氏とMITの関係についての調査はまだ始まっていませんでしたが、MIT上級管理職と協議した後、私は自ら職を辞することが、MITと学生にとって最善の選択であると判断し、同年9月、自らMITメディアラボ所長を辞任しました。 MITはGoodwin Procter法律事務所による独立した第三者調査を依頼しました。個人のメールを含め私とエプスタイン氏との間のEメールは本調査において精査され、2020年1月に調査報告書が公表されました。この独立調査が終了しその調査結果がインターネット上で公開されてから、すでに6年以上が経過しています。当該報告書には、エプスタイン氏からの寄付について私がMIT上級管理職に相談し、その後MIT上級管理職の承認を得て受け入れられていたこと、私が、いかなる法律や規則にも違反していないことが確認されています。 なお、最近の一部報道には事実誤認が含まれています。たとえば、エプスタイン氏は寄付資格がない「寄付不適格者(disqualified)」であり、資金調達はMITの規則違反だった、あるいは彼からの寄付がMIT上級管理職に対して隠ぺいされていたなど誤った指摘がなされています。しかし、こうした指摘が客観的事実と相違するものであることは、Goodwin Procter法律事務所の調査報告書から明らかです。 多くの学生が、最近のメディア報道やSNSを通じて、初めてこの件について知ることになったのだと思います。学生の皆様への私自身の説明がこのように遅れてしまったことについて、申し訳なく思っています。 改めて、本学コミュニティに懸念を生じさせたことに対し、心より深くお詫び申し上げます。私は千葉工業大学をAI時代へと導き、学生たちの未来を形作る教育・研究プログラムを構築することに全力を尽くします。本学がそうした変革を牽引できることを確信し、学長に就任いたしました。本学関係者の皆様の変わらぬ信頼に深く感謝申し上げます。 千葉工業大学学長 伊藤穰一

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