女性を性風俗店に紹介する国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反の罪に問われた警視庁の元警部補、神保大輔被告(43)の公判が19日、東京地裁であった。検察側は「警察の信頼を失墜させた」として懲役1年6カ月を求刑し、弁護側は執行猶予を求めた。判決は25日に言い渡される。 被告は昨年4~5月、ナチュラルのメンバーに対し、グループの関係先が捜査用のカメラにどう映っているかがわかる画像を送信したなどとして起訴され、初公判で起訴内容を認めた。 19日の被告人質問で漏洩(ろうえい)の理由を問われた被告は、過去に上司と意見が合わず捜査を外された経験に不満を抱き、「退職したいと考えて自暴自棄になっていた」と説明。「逮捕や捜索に直結する情報でなければ大丈夫だと思った」などと述べた。 検察側は、被告の関係先から見つかった多額の現金の一部に、ナチュラル関係者の指紋がついていたと指摘したが、被告は「(漏洩の)対価は得ていない」と強調した。 検察側は論告で、被告が次第にナチュラル側に取り込まれてスパイのような行動に出たと指摘。弁護側は、被告は反省しており、懲戒免職処分を受けたため「再犯のおそれはない」として、執行猶予が相当だとした。(森下裕介)