小学館は19日、公式サイトを更新し「人権方針」を策定したと発表した。この方針のもと、「当社は人権尊重を最優先とした企業活動を進めてまいります」との立場を改めて強調した。この日に開催された臨時取締役会では、外部の弁護士3名で構成される第三者委員会を設置することを決議したとも発表された。 第三者委員会の設置目的については「2026年2月28日付けでお知らせしましたとおり、マンガワン編集部において『堕天作戦』の作者が児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で逮捕・略式起訴され罰金刑を受けて連載を中止したにもかかわらず、別のペンネームに変更して、新連載『常人仮面』の原作者として起用していたことが判明しております(以下「本事案」といいます)。弊社は、この事実を重く受け止め、客観性・公正性を確保した調査が必要と判断し、第三者委員会を設置することといたしました」と説明している。 ▼以下、小学館の人権方針全文 小学館(以下「当社」)は、すべての事業活動において人権の尊重を基盤に据え、出版文化を担う企業としての社会的責任を誠実に果たすために、「小学館 人権方針」(以下「本方針」)を策定します。 すべての役員及び従業員は、国際規範にもとづく人権尊重の精神を深く心に刻み、「ことば」と「表現」という仕事の原点を通して人々の心情に配慮しながら、その責務を胸に本方針を実践してまいります。 1.適用範囲 本方針は、当社のすべての役員及び従業員に適用します。 また、当社の事業に関わるビジネスパートナーやサプライヤーにも本方針の主旨をご理解いただき、人権尊重への協働を求めます。 2.人権尊重へのコミットメント 当社は、すべての人が尊厳を有し、平等に尊重されるべき存在であるという基本的価値観のもと、事業運営におけるあらゆる場面で人権を尊重します。また、当社事業活動が人権に影響を及ぼし得ることを真摯に受けとめ、とりわけ、児童・青少年の権利の保護、性暴力・性加害の防止、女性の権利の尊重、あらゆる差別の禁止、ハラスメントの根絶、プライバシーと表現の自由の尊重、を重要な人権課題として位置付け、権利侵害の防止と権利の保護に努めます。 3.国際規範及び法令の遵守・尊重 当社は、事業活動を行う国や地域の法令を遵守するとともに、「国際人権章典」「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」「国連ビジネスと人権に関する指導原則」「OECD多国籍企業行動指針」など、国際的に認められた人権規範を尊重し、必要な体制整備と実効性のある運用を推進します。 4.ハラスメントの禁止 当社は、事業に関連するすべての場面において、個人の尊厳を傷つけ、安全で健全な環境を損なうあらゆるハラスメント行為を容認しません。役職や立場を問わずすべての関係者に対し、厳格な禁止と予防・早期対応を徹底します。 5.児童の権利侵害の防止 当社は、児童の安全・尊厳・プライバシー・成長発達を害する行為を一切許容しません。児童労働、強制労働、人身取引、性的搾取その他児童の権利侵害を防止するために必要な措置を講じます。 6.差別の禁止と多様性の尊重 当社は、人種、民族、国籍、出自、宗教、信条、性別、性自認、性表現、性的指向、妊娠・出産、育児、介護、障害等を理由とするあらゆる差別を禁止します。多様性を企業価値の源泉と捉え、互いの違いを認め合い、誰もが能力を発揮できる組織づくりを推進します。 7.コンテンツ関連事業による人権尊重 当社は、表現の自由を尊重しながらも、企画・制作・提供の各段階において、プライバシーを含む基本的人権に配慮します。 ことばや表現が社会に与える影響の大きさを自覚し、人権尊重の向上に資する表現を追求します。 8.人権リスクへの対応と救済 当社は、事業活動に伴う人権リスクを把握し、予防・軽減・是正に努めます。万が一人権侵害が発生した場合は、被害者の安全と尊厳を最優先に、事実調査・被害抑止・再発防止・必要な支援などの対応を迅速かつ誠実に行います。特に性加害や児童・青少年が関わる事案では、外部専門家とも連携し、児童・青少年の権利と尊厳を確実に守るために必要な配慮と措置を講じます。また、役員・従業員および関係者への継続的な人権教育を行い、本方針を定期的に見直し、その取組状況を適切に開示します。