(CNN) 米テネシー州の女性が、行ったこともないノースダコタ州で起きた事件に関与したとして逮捕され、5カ月以上も勾留された。ノースダコタ州ファーゴの警察はAI(人工知能)の顔認識などを理由にこの女性を容疑者と特定。その後「幾つか手違い」があったことを認めて女性を釈放したものの、直接的な謝罪には至っていない。 ファーゴ警察などの発表によると、テネシー州在住のアンジェラ・リップスさん(50)は昨年7月14日に逮捕された。リップスさんに対しては、自宅から1600キロ以上離れたノースダコタ州ファーゴで起きた銀行詐欺にかかわったとして、その数週間前に逮捕状が出されていた。 しかしファーゴ警察は24日の記者会見で、AIシステムの情報に依存したことが一因となって、リップスさんの誤認逮捕につながったと説明した。 「ウェストファーゴの関係機関は、我々の上層部が認識していない独自のAI顔認識システムを調達した。我々はその使用を認めておらず、その後使用を禁止した」とファーゴ警察のデイブ・ジボルスキー署長は話している。 使用されたのはスタートアップ企業が提供する「クリアビューAI」で、SNSを含むインターネットから収集した写真数十億枚をデータベース化している。このAIが、リップスさんと似た特徴を持つ「潜在的容疑者」を特定した。 この情報はウェストファーゴ警察からファーゴ警察に提供された。ただしウェストファーゴ警察は、銀行詐欺に関与した人物を検挙できるだけの証拠は持っていなかった。 リップスさんの事件は、全米の警察がAIなどの新技術を急速に取り入れる中で発生した。しかし警察がそうした技術を使用することに対しては批判が噴出しており、誤認逮捕はほかでも起きている。