「遺族が希望持てる道筋を」未解決事件遺族への思いともに 高羽悟さん会見

平成11年に名古屋市西区のアパートで主婦の高羽(たかば)奈美子さん=当時(32)=が殺害された事件で、夫の悟さん(69)と長男が、殺人罪で起訴された安福(やすふく)久美子被告(69)に損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。 代理人弁護士とともに30日、名古屋市内で記者会見した高羽悟さんは、「今、一生懸命犯人を捜している遺族の方が希望をもてるような道筋をつけたい」と期待を込めて語った。 事件から約26年後に殺人罪で逮捕、起訴された安福久美子被告に対して損害賠償を求めた今回の提訴。「除斥期間」の適用の有無が焦点の一つとなるが、そもそも20年以上前に起きた殺人事件で容疑者が特定され、賠償が認められた事例は珍しい。高羽さんも自らが当事者となってはじめて法律の矛盾点に気づいたという。 だが、現場に残された血痕のDNA型と被告のものが一致したことが逮捕の一因となった今回の事件のように、科学技術の進歩により、これまで未解決だった事件の解決は今後も進むと考えられる。だからこそ、今後解決されるかもしれない事件も念頭に、「20年たってからも損害賠償請求できるという道筋を立て、後に続く方にも道が開くよう頑張って戦っていきたい」と話す。 事件解決を願い、現場保存のためにアパートの一室を借り続けたり、ビラ配りをしたりと、警察の捜査にも協力し続けてきた中での解決となった今回の事件。「努力も見ずに20年という期間で除斥するのは納得いかない」と訴えるとともに、提訴には事件解決を願う他の遺族への思いも抱いている。(木下倫太朗)

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