東京・渋谷を拠点に“ぼったくり”を繰り返していたとされる詐欺グループのトップとみられる井澤武蔵容疑者(24)が逮捕されました。 井澤容疑者は、仲間の女を使い、マッチングアプリで知り合った男性をバーに誘い出し、約144万円を不正に取り立てたなどの疑いが持たれています。 グループの逮捕者は、これで19人に上り、その実態も明らかになってきました。 井澤容疑者の下には、4つのグループがあり、それぞれがマニュアルや指示に従い、“ぼったくり”行為を繰り返していたといいます。 捜査関係者によりますと、井澤容疑者は、グループ同士で売り上げを競わせるため、ボーナスをちらつかせるなどしていたということです。 井澤容疑者 「まだ整理できてないので、きょうは黙秘します」 「新たな被害者が生まれない助けになるのなら…」かつて、グループのひとつに騙された男性が、取材に応じました。 おととしの夏、マッチングアプリで、アパレル勤務の20代だと語る女性と知り合ったことが発端でした。メッセージを重ね、女性が働いているという新宿で会うことになります。 被害にあった男性 「どこも混んでいて、どうしようかとなったときに『このバーが空いているかも』と(女性が)言い出して。2階にあるバーに一緒に入った」 1人5000円の飲み放題プランを注文したといいます。 被害にあった男性 「自分がトイレに行っているときに、女性が飲み物をデキャンタで頼み、『これ美味しいから飲みましょう』と言われて、そのデキャンタというのが、飲み放題対象外で、合計ショット120杯分。合計金額が34万円」 男性は、コンビニのATMで自分の口座から約16万円を引き出し、店の男に渡しました。その際、一緒にいた女性は「近くに住む姉にお金を借りる」と、その場からいなくなってしまったといいます。 一方、男性は、身分証や携帯電話を取り上げられました。 被害にあった男性 「赤坂にあるサウナ店で『ここで一緒に朝まで過ごして、朝になったら消費者金融でお金を借りてもらう』と指示があった。『店を閉めていて、見込み利益がゼロになっているから、負担してもらわなきゃいけない』と何回か言われました。(Q.その時点で怪しいとは)怪しさよりも、自分がどうしないといけないのかという焦りでした」 このとき、男性は“ぼったくり被害”にあっているとは認識していなかったといいます。 被害にあった男性 「印象的だったのは、優しい目。『あなたを守るためにやっている』と言われました。『お金が払えないと無銭飲食で捕まるかもしれないから、あなたを助けるために、いろいろ調べて動いているんだ』と」 翌日、男性は言われるがまま、店の休業補償などという名目で、消費者金融3社からから90万円を借り、前日分を含めると、106万円あまりを男らに支払い、解放されました。 そのとき、男性は隠し撮りしたといいます。 “ぼったくりグループ”のメンバー 「足りない分は僕たちが負担するので『何とかなりました』と、第三者に他言するのは絶対になしで。弁護士を使ったり、親にも請求って、めんどくさいことになるので、それをなしにするために頑張ったので、それだけはなしでお願いします」 女性とはその後、すぐに連絡がとれなくなりました。男性は、警察に被害届を提出しています。 警視庁は、井澤容疑者が率いるグループのうち、1つが逃亡しているとみて行方を追うとともに、ほかのぼったくりグループについても捜査を進めています。