八代市議らあっせん収賄容疑で逮捕 業者から賄賂6000万円受領か 熊本地震、被災庁舎建設で便宜・警視庁など

2016年の熊本地震で被災した熊本県八代市役所の新庁舎建設工事の入札で、業者に有利な選定基準にした見返りに、現金6000万円を受け取ったなどとして、警視庁と熊本県警は7日、あっせん収賄の疑いで、いずれも同市内に住む同市議成松由紀夫容疑者(54)ら2人を逮捕した。 捜査関係者への取材で分かった。 警視庁などは、巨額の税金を投じた工事に乗じ、業者に便宜を図り賄賂を受け取ったとみて調べている。 ほかに逮捕されたのは「身分なき共犯」として、元同市議松浦輝幸容疑者(84)。関与が疑われる地元建設会社役員からも事情を聴いている。 捜査関係者によると、成松容疑者らは16年~19年12月ごろ、新市庁舎建設工事で、準大手ゼネコン前田建設工業(東京都千代田区)の元九州支店長らの依頼を受け、入札方式を総合評価方式とした上で、技術評価の評価基準を同社作成のものを採用したり、同社の工事利益を増やしたりするように市幹部らに指示。見返りに21年6月上旬ごろ、松浦容疑者宅で現金6000万円を受け取った疑いが持たれている。 同社側は利益を増やすため、請負代金は変更せずに一部工事を他の業者に発注する手法を成松容疑者らに提案。「工事利益を最終的には約11億円増やしてもらいたい」と依頼するなどしたとみられる。贈賄罪の公訴時効が成立しており、元九州支店長らの立件は見送られる見通し。 元九州支店長らは16年ごろ、地元建設会社役員から「成松という有力議員がいる」などと話を持ち掛けられたとみられる。前田建設が作成した基準案は、成松容疑者が当時の副市長らに渡し、一部修正されたものの採用された。応札したのは同社などの共同企業体(JV)のみで、約118億円で落札。その後、同社と市側の協議で、本体工事の増額や外構工事の随意契約発注が行われたことなどにより、JVの受注額は計約130億円に膨らみ、利益も増えたという。 昨年10月、熊本県警に官製談合防止法違反容疑で刑事告発があった。今年1月には警視庁が同社から社内調査の結果の情報提供を受け、県警と合同で捜査していた。 新庁舎は22年2月に開庁した。総事業費約170億円のうち、120億円以上は熊本地震の災害復旧事業債が充てられた。

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