パドレス19歳が“闇バイト”で転落 不法移民輸送で有罪…わずか1000ドルで失った明るい未来

パドレスの若手有望株、ウンベルト・クルス投手が、米国内での不法移民輸送に関与したとして、アリゾナ州連邦地方裁判所で軽犯罪容疑を認め、有罪判決を受けた。事実上の強制退去処分を受け入れる形ですでに米国から自国メキシコへ自主退去しており、前途洋々だったメジャーリーグでのキャリアは長期の中断を余儀なくされることとなった。地元紙サンディエゴ・ユニオン・トリビューンが伝えた。 刑事告発状によると、クルスは昨年10月28日、アリゾナ州ルークビル近郊の国境付近で逮捕された。米国境警備隊の捜査官が、クルスの運転する2020年式BMW SUVが国境方向へ南下した後、短時間で2人の乗客を乗せて北上してくる不審な動きを確認。検問所を経由して正規の手続きを踏むには時間が短すぎると判断した捜査官が車を停止させたところ、同乗していた2人が滞在資格のないメキシコ国籍者であることが判明した。 クルスは聴取に対し、SNS上で「運転するだけで簡単に金を稼げる」という募集を見つけ、報酬欲しさに自ら応募したと説明。「彼らが不法(移民)であることは分かっていた」と供述しており、1人につき1000ドル(約15万7000円)の報酬を受け取る予定だったという。犯行の動機については「午後の仕事がなく、追加の収入が必要だった」と答えている。 クルスは2024年2月にメキシコ・モンテレイから契約金75万ドル(約1億1700万円)でパドレスに入団。球団内有望株ランキングで5位に位置付けられるなど、将来のエース候補として期待されていた。 逮捕当時は8月に受けたトミー・ジョン手術のリハビリをアリゾナ州ピオリアの施設で行っている最中だった。パドレス側の説明によれば、今回の有罪判決により、クルスは今後最長10年間にわたって就労ビザの発給が制限される見通しとなった。ただ、5年間にわたって模範的な行動を示せば再申請の道は残されているという。しかし当面は米国での活動は不可能となる。 現在すでにメキシコへ帰国しているクルスは、球団を通じて声明を発表。「私の最近の判断の誤りにより、深く尊敬する多くの方々を失望させてしまった。自分の行動が、この球団を代表する人間として期待される基準を下回っていた。信頼は勝ち取るものだと理解しており、これからは行動でそれを示していく」と深い後悔を綴っている。 パドレスは3月中旬にクルスを制限リストに入れており、現時点でこれ以上のコメントは控えている。10代にして大金と名声を手にするチャンスを掴んでいた若き才能が、わずかな報酬と引き換えに払った代償はあまりにも大きかった。

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