5月10日、学校側が2回目の会見を開きました。磐越道で北越高校の生徒ら21人が死傷した事故で、ソフトテニス部の顧問がこれまでの経緯などを説明しました。一方、蒲原鉄道には、午後3時半すぎ北陸信越運輸局が監査に入りました。 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「この度は生徒を安全に引率すべき立場でありながら惨事を防げなかった責任を重く感じている。」 5月10日夜、2度目の会見を行った北越高校。男子ソフトテニス部の寺尾宏治顧問が初めて出席しました。 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「私は当初バスに同乗する予定だったが、生徒全員が乗り込み荷物を積んだところ、出入り口付近まで荷物がありバスに乗り込むのは難しいと思った。今振り返るとバスに同乗しなかった判断が誤りだった。」 福島県郡山市の磐越道で北越高校のソフトテニス部員を乗せたマイクロバスがガードレールなどに衝突した事故。20人が重軽傷を負い、稲垣尋斗さん(17)が亡くなりました。 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「(稲垣くんは)先輩とか大人からすごくかわいがられるような人懐っこい性格の生徒で、また後輩の面倒を優しく見てくれるような子でした…。私としてはすごく、他の部員とは全く区別はしませんけれども、みんなも一緒ですが大好きでした。」 過失運転致死傷の疑いで逮捕されたのは、胎内市の無職若山哲夫容疑者(68)。捜査関係者によるとマイクロバスは、衝突したガードレールをはぎ取るように20~30m止まらずに走行していたということです。 ■Q.部員の皆さんから当日のバスの動きがおかしいという声は上がっている? ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「事故の前から少し運転がおかしかったと。」 実は若山容疑者は今回の事故の2週間前から3度も自動車事故を繰り返していたことがわかりました。 ■Q.駐車場の大破した車は? ■自動車修理会社の関係者 「(5月)1日に若山さんが追突事故を起こして私が貸していた車、代車として」 証言したのは自動車修理会社の関係者です。 ■自動車修理会社の関係者 「(最近)急激に増えたんですね。私も何回も運転は気をつけた方が極力しない方がいいですよって。ずっと言っていたんですけどね。」 最近では4月24日に若山容疑者は自分の車で事故を起こし、男性は代車を貸し出しました。しかし、代車を運転中4月28日にも事故に…。 さらに、その3日後、自身が修理に出していた車を取りに行く際、大きな追突事故を起こしたといいます。約1週間の間に、3度の事故。磐越道で死亡事故を起こしたのは、この5日後です。 ■自動車修理会社の関係者 「(代車での事故が起きた)1日の夕方だと思います。免許証を返納すると若山さんから連絡がありましたからそれは良かったなと思っていたんですけど。もし、6日に高校生を乗せて遠いところに行くということが分かったら命懸けで『乗るな』と警察にも行って止めてもらうくらいの気持ちはありました。」 かつては県内の高校で陸上部の監督を務め、全国に選手を輩出してきた若山容疑者。若山容疑者が通っていた飲食店の女将は体調面での変化を感じていました。 ■事故前日に訪れた飲食店の女将 「歩幅が狭くなったのは感じていました。あと傘は持って歩いて『先生、きょう雨降りましたっけ?』って言ったら、『いやいや、つえ代わりだよ』なんて言っていたから。」 若山容疑者はバス会社の営業担当者の知人の知人として手配された運転手で、運転していたのはバス会社が手配したレンタカーでした。バスと運転手を手配した蒲原鉄道はこれまで費用の関係から学校側からレンタカーと運転手の手配をお願いされたと主張。一方、北越高校は、5月10日の会見で改めて否定しました。 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「私は遠征の日にち·行き先·乗車人数を(蒲原鉄道の金子氏に)電話で伝え、金子氏もこれを了承しました。その際に私が金子氏に対して費用を安く抑えたいからレンタカーを手配してほしいと依頼したことはありません。また運転手の紹介を依頼したこともありません。バスは蒲原鉄道のバス、運転手は蒲原鉄道の運転手であると認識していました。」 一方、北越高校の男子ソフトテニス部の関係者によると「少なくとも4年前からレンタカーと運転手を手配してもらう形での遠征があった」といいます。 ■北越高校 灰野正宏校長 「男子ソフトテニス部と蒲原鉄道との関係でいうと、2025年1年間で12回遠征を行って、案件として12回の案件がある。」 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「2025年は12回中、3回がマイクロバスのレンタカーでした。」 高校側が蒲原鉄道からの過去の請求書の項目を確認したところ、「貸し切りバス」と「レンタカー代·人件費」2つのパターンがあったということです。 ■北越高校男子ソフトテニス部 寺尾宏治顧問 「私は請求書については総額を確認するだけで、項目については確認をせずに、支払いの担当者に請求書を渡していましたので、2パターン存在することについては認識していませんでした。」 蒲原鉄道のOBは蒲原鉄道がレンタカーなどを手配した理由として、北越高校が重要な取引先だったことが影響していると話します。 ■バス会社のOB 「リベートをもらうわけじゃないんだから。あくまでも北越高校さんにいろいろお世話になっている、いろんな仕事をもらってる。レンタカーの手配ぐらいはサービスでやっとけと。レンタカーを紹介するのは違法じゃないわけだから、そこは良いよと。ただそこに運転手を手配すると当然白バス行為になりかねないので、それは『やめろ』と『するなよ』とは言ってました。」 ではなぜ、今回は運転手の手配まで、行なうことになったのか。 ■バス会社のOB 「その辺の、営業の考え方が変わったということなんじゃないですか。だから(営業担当の)金子には言いましたよ。『なんでそこまで運転手まで探さなきゃならなかったんだ』って。『いや学校が(運転手を)見つけられなかったんですよ』と(言っていた)。」 ■Q.金子さんは何か言っていなかった? 「それは言っていましたよ。『紹介しなきゃよかったって』。」 真っ向から主張が対立する今回のバス事故。責任の所在は、いまだはっきりとしていません。