チャン・リュル「春樹」「ルオムの黄昏」同時公開、バイ・バイホーやワン・チュアンジュンが共演

チャン・リュル(張律)が監督を務めた中国映画「春樹」とその姉妹作「ルオムの黄昏」の劇場公開が決定。バイ・バイホー(白百何)、ワン・チュアンジュン(エリック・ワン / 王伝君)が共演した2作品が、7月3日より東京・シネスイッチ銀座にて同時公開される。配給はサニーフィルムが担当。このたび海外版ビジュアルと場面写真も到着した。 「春樹」は「春の木」のタイトルで第38回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最優秀監督賞と最優秀男優賞の2冠に輝いた作品。女優としての夢が行き場を失い、恋愛にも行き詰まる37歳の春樹(チュンシュウ)は20年離れていた故郷・成都に戻る。彼女は、かつての演技指導者・張梅(ジャン・メイ)を訪ねるも、張梅は認知症で言葉を失いつつあった。故郷で居場所を見つけられない春樹に、張梅の息子で、母の世話をするため上海から戻ってきた冬冬(ドンドン)が静かに寄り添う。そして過去の栄光も、教えも、学びも、時代の流れの中でいつのまにか忘れ去られ、朽ちたまま残る国立映画撮影所のように、停滞する人々の傍らで日々は過ぎてゆく。中国ドラマ「清明上河図:隠された暗号」のバイ・バイホーが春樹を、映画「無名」のワン・チュアンジュンが冬冬を演じ、リウ・ダン(劉丹)、ポン・ジン(彭瑾)もキャストに名を連ねた。 「ルオムの黄昏」は第30回釜山国際映画祭コンペティション部門で最優秀作品賞に輝いた作品だ。劇団でダンサーをしている白(バイ)のもとに、3年前に突如消えた恋人・王(ワン)から、「羅目の黄昏」とだけ書かれた1枚の絵葉書が届く。その一文をたよりに、四川省の古都・羅目鎮(ルオム)の宿へたどり着いた白。そこには、かつて北京の魯迅博物館でガイドをしていた劉(リウ)、その劉を20年間思い続けた黄(ファン)、そして行き交う旅人たちがいた。時代のスピードとは別の時間が流れる古都で出会ったのは、王ではなく、王が残した時間の痕跡。そして、ある日、白は王に似た男が山中の寺院で目撃されたという情報を得る。本作にもバイ・バイホー、ワン・チュアンジュン、リウ・ダンが出演した。 チャン・リュルは、中国・吉林省延辺朝鮮族自治州に生まれた朝鮮族3世。文化大革命期に父親が逮捕され、母とともに農村に下放される中で中国語を習得した。延辺大学中国文学科卒業後、北京を拠点に小説家として活動したのち、映画監督へと転身。「キムチを売る女」「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」といった監督作で知られ、中国・韓国・日本を横断しながら映画を撮り続けてきた。そんな彼が、変わりゆく現代中国の中で喪失するアイデンティティを主題に完成させたのが「春樹」だ。その撮影直後、休暇で立ち寄った古都・羅目鎮(ルオム)で着想を得て、同じキャストで姉妹作「ルオムの黄昏」を撮影した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする