船長「違法」「危険」認識 反対派の主張のみ「学習」 文科省の辺野古事故報告書

米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沖の抗議船転覆事故に関する文部科学省の報告書では、同校の研修旅行を教育基本法で定められた政治的中立性に違反すると判断した理由についても詳細に説明している。 辺野古沖見学のコースについて教員から生徒に対し「主たる目的は『きれいな海を見る』ことではなく、基地建設と、それに反対する人が対峙する『現場』を見ること」とメッセージが送られていた。 26年3月の研修旅行初日、開会礼拝を行った金井牧師からは、こんな発言があったという。 「基地建設に反対し、抗議して声を上げ、ここから入るなよっていうエリアがあります(略)。ここから入ったら、法律違反、法令違反、逮捕する、捕まえる、そういう線引きされるんです。あえてそこを越えて入っていって抗議します。だから当然、陸では警察機動隊に拘束される。海では海上保安庁に拘束されます」 「海は危険な場所でもあるんですね。みなさんの船も極力安全にありたいけど、注意を払って船長は船を出します」 この発言からは、金井牧師が「違法」「危険」とされる可能性を認識しつつ、日常的に抗議船を出航させていたことがうかがえる。 学校側は生徒が辺野古移設について学習する際、移設に反対する県の見解を学ばせていた。だが報告書は、それ以外のさまざまな見解について「十分な学習がなかった」とする。 15~18年にかけて学校側が作成・配布した生徒向けの研修旅行の「しおり」には、ヘリ基地反対協からの座り込みを依頼する文書が掲載された。文書には「ここでの闘いは『座り込み』です。私たちの行動に賛同いただける方は、まず一緒に座り込んでください」と記されていた。 学校側は「しおり」について「生徒向けではない」とした上で「現地のガイドから『辺野古テント村』がどういう場所であるかを生徒に知らせてほしい」と依頼され、文書をそのまま書き写したと釈明した。 生徒の乗船に関しては「生徒を抗議活動に参加させるわけではなく、あくまでも平和学習のためにボートの運航を牧師に依頼した」と説明。乗船自体が政治的な意味を帯びているように見える恐れがあることについて「重く受けている」と答えたという。 文科省は辺野古移設に関する学習について「様々な見解を十分に提示していたことが確認できず、特定の見方・考え方に偏った取り扱い」だったと分析する。

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