5月19日、兵庫県たつの市新宮町段之上の民家で、田中澄恵さん(74)と次女の千尋さん(52)が血を流して死亡しているのが発見された。 山川に囲まれたのどかな街で発生したおぞましい事件発覚の3日前、容疑者はすでに警察と接触していた。 「人を殺した」。任意同行を求められ、署で事情を聴かれた際、そう話したという男。5月16日の深夜、「兵庫県高砂市内の路上で寝ている男がいる」という通報を受け、警察官が駆けつけ、事情を聴いたその相手こそが大山賢二容疑者(42)だった。 しかし、そのまま解放され、その後、事件が発覚する。 ここまでをみれば、疑問ばかりが浮かんでしまう…。なぜ逮捕しなかったのか。報道各社はこぞって「警察の失態」という文脈で報じた。だが、事はそれほど単純ではない。