米国・WWEの怪覆面「エル・グランデ・アメリカーノ」が、人気を爆上がりさせている。 WWE傘下のメキシコ・AAAで行われた5月30日の「Noche de los Grandess」で、オリジナル・エル・グランデ・アメリカーノとマスク剥ぎマッチを戦い、33分を超える死闘を制した。「年間ベストバウト」の声も上がる名勝負になり、スペイン語を話すアメリカーノがルチャ・リブレの文化を尊重していることで、メキシコで最も旬なプロレスラーになった。 リング外では慈善活動にも乗り出した。マスク剥ぎマッチで使用されたゴールドの覆面を、オークションに出品した。収益は全額、命を脅かす病気と闘う子供たちを支援する「ドクター・サンリアス財団」(メキシコシティー)に寄付される予定だ。「ABEMA」にて放送された12日(日本時間13日)のスマックダウンでも、このチャリティーオークションが紹介された。 14日現在の入札額は、何と2万2505ドル(約360万円)の高値がついている。締め切りの26日までさらなる入札も期待され、SNSの動画で入札を呼びかけたアメリカーノの人気ぶりがわかる。 そのアメリカーノの正体は、ドイツ出身のルドヴィク・カイザーと目されているが、カイザーはマスク剥ぎマッチ直前にフロリダ州で暴行事件を起こして逮捕されたと報じられた。4月にはレジェンドのWWE殿堂者リック・フレアーから、プライベートの振る舞いについてSNS上で批判されているなど、リング外では何かとお騒がせだった。 カイザーの父親は、国際プロレスに参戦経験のある〝ドイツの鬼将軍〟アクセル・ディーター(2015年に死去)で、ローマン・レインズ、コーディ・ローデス、ザ・ロックらと同じ2世レスラーだ。父親から英才教育を受けて、2008年3月にデビューし欧州マットで活躍した後、17年にWWE入り。19年にはNXT・UKでウォルター(現グンター)らと「インペリアム」を結成し、22年のメインロースター昇格後もグンターと行動をともにしてきた。 ところが…昨春から消息不明となり、現在まで行方がわかっていない。入れ替わるように、昨夏からアメリカーノの上背が急に伸びたため「カイザーではないか」と疑われるようになった。しかもフレアーがカイザーへの謝罪にあてた投稿には「アンダーテイカーのプロモーションで、君が大活躍していることを知っている」となぜか記されており、正体=カイザー説が強まっている。 アメリカーノは次週のAAA大会で復帰予定。同大会にはAAAメガ王者のドミニク・ミステリオの登場も予定されているだけに、新たな抗争の火種となるか注目だ。