警察官装う特殊詐欺 被害男性が語る巧妙な手口とは? 被害を防ぐ自動遮断する対策アプリに注目〈仙台〉

家族が特殊詐欺などに巻き込まれるのを防ぐために、有効な対策のひとつと言えそうです。詐欺の可能性がある電話を自動で遮断する対策アプリの活用を、宮城県警が呼びかけています。 被害男性(50代) 「犯人を許せないというところと、自分に対する屈辱感と歯がゆさが混在する」 仙台市青葉区に住む50代の会社員の男性です。 今年4月、警察官を名乗る男などからの電話で、現金100万円をだまし取られました。まず電話してきたのは、電力会社のコールセンターを名乗る男。「電気料金が未納」との内容でした。 被害男性(50代) 「東京電力ということを名乗っていたので、その電話の発信元に対してはおかしいというような認識はなかったです」 その後、「未払い料金があるから警察につなぐ」などと言われ、電話が転送されました。 すると警察官や検察官を名乗る男に代わり、「あなたのキャッシュカードがとある事件の犯人の家から見つかった」「資金構成証明をすることで勾留期間が大幅に短縮できる」「返却前提なのでお金を全て指定の口座に移してほしい」などと告げられました。 男性は冷静さを失ったといいます。 被害男性(50代) 「特殊詐欺の疑いよりも、自分の潔白を早く示して早く解放されたいという思いが先行された」 指定された口座に100万円を振り込みました。その後、被害に気付いた男性が、警察と協力して録音した犯人との通話です。 通話音声(犯人) 「ネットバンクの方から資金構成証明調査用口座に一度(資金を)移していただく形になるんですよ」 被害男性(50代) 「はい、現金は」 通話音声(犯人) 「えー、現金で受け取るといったことが資金構成証明調査では行わないんですよ」 その後、本物の警察官が電話を代わると…。 警察官 「宮城県警の警官なんだけどさ、あんた特殊詐欺でしょう」 その後、電話は切られました。 宮城県警によりますと、警察官を装った特殊詐欺は、今年宮城県内で39件発生し、被害額はおよそ2億円に上っています。 また近年は、固定電話だけでなく携帯電話への着信も増えています。 被害をなくそうと、警察庁が今年3月、詐欺対策に有効な機能を持つアプリとして認定したのが、「詐欺対策byNTTタウンページ」です。 このアプリは警察庁や開発元が把握する注意が必要な電話番号情報をもとに、詐欺の可能性がある着信を自動で遮断、または警告します。 一方で、企業情報およそ500万件が登録されていて、不審電話以外はその情報から発信元が表示されます。 宮城県警は、このアプリの普及を図っています。 若林警察署六郷交番 佐々木淳所長(61) 「水戸市の偕楽園の前で、娘が交通事故を起こしたんですと言われて、おれも『なにしてや』と言ったけんど、娘ここで寝くさってんです(会場笑い)」 講師を務めたのは、六郷交番の佐々木所長。親しみを持って話を聞いてもらえるよう、方言を交えて注意を呼びかけました。 若林区では今年、特殊詐欺被害が15件発生し、被害総額は1億6000万円に上っています。 その多くが警察官を装う手口だったということです。 若林警察署六郷交番 佐々木淳所長(61) 「逮捕状が出てるとか、おたくに泥棒が入って調べたら口座が悪用されているとか、若い刑事を行かせるからキャッシュカードと銀行登録印を用意しててください。これはしばらく前からある手口です」 防犯教室では警察官が参加者のスマートフォンに対策アプリをインストールする手助けも行いました。 警察官 「これインストールって押すからね。ちょっと待ってけれね。これ読んでから、そのあとここ開く」 70代女性 「すごく安心です。うっかり慌てている時にピッと(通話ボタンを)押す可能性もなくなる」 若林警察署六郷交番 佐々木淳所長(61) 「対策アプリにすごく興味を持ってもらった。アプリがうまく入ることで、特殊詐欺の予防策になるので、その辺がうまくできてよかったと思いました。警察がお金の話をすることはないので、その話が出た時に勇気を持って、電話を止めてもらい、切ってもらう。それが一番なんです」 宮城県警は不審な電話があったときは1人で判断せず、家族や警察に相談するよう呼びかけています。

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