駅の雑踏に浮かんだ「似た男」、3時間の追跡で逮捕に至ったが… 刑事の勘の行く末は? 現場捜査でも広がるAI活用

釣り客が多く集まる愛知県南知多町で、車上荒らしをしようとしたとして窃盗未遂容疑で60代の男が現行犯逮捕された。現場を押さえたのは、3時間、男を追跡した半田署の刑事。経験を重ねて磨いた「刑事の勘」は、防犯カメラに写った不鮮明な人物と似た顔を、ターミナル駅の人混みの中から浮かび上がらせた。 捜査関係者は「AI(人工知能)にはない人の力が生きた。鋭い感覚で臨機応変な動きだった」と評価する。刑事の当日に迫り、AIと現場捜査のこれからを探る。(共同通信=加藤歩美、中村岳史) ▽追跡 5月14日午前6時30分ごろ、一人の刑事課員が出勤のため、名古屋市の金山駅を歩いていた。JR、市営地下鉄、名古屋鉄道が乗り入れる市内屈指のターミナル駅では、朝から多くの人が行き交う。 その中に、半田署が頭を悩ませてきた人物に似た顔を見つけた。 管内では2026年に入り、釣り客を狙ったとみられる車上荒らしが10件発生し、署にとって大きな懸案だった。釣りやマリンスポーツをする人は、目的地に着くと夕方まで車に戻らないことが多く、その隙を狙った犯行とみられていた。

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