特殊詐欺事件の「受け子」の疑いで、10代の男女が相次いで逮捕などされています。若者が「受け子」のターゲットになっていて、中学生が補導されたことも新たにわかりました。 ■女子高校生、19歳男に「受け子」容疑 25日、詐欺の疑いで逮捕されたのは、福岡市に住む自称解体業の19歳の男です。 男は4月21日ごろから23日までの間に他の人物と共謀し、熊本県八代市に住む85歳の女性に息子を装って複数回電話をかけ、「滞納している税金を支払わなければならない」などとうそを言い、現金80万円をだまし取った疑いが持たれています。 きのう(24日)は、同じ女性に対し同様の手口で現金を受け取ろうとした、福岡県久留米市の女子高校生が詐欺未遂の疑いで現行犯逮捕されています。 警察によりますと、女子高校生が逮捕される直前、男が福岡県内の警察署に「八代市で法律事務所の職員を装ってお金をだまし取った」と自ら通報していたということです。 警察の調べに対し、男は「お金に困っていたため受け子をした」と容疑を認めているということです。 ■中学生も補導…若者・高齢者に迫る「特殊詐欺」の闇 また、これとは別に、「受け子」として特殊詐欺に関わったとして、中学生が補導されていたことが捜査関係者への取材で新たに分かりました。中学生が「受け子」で補導されたのは熊本県内初ということです。 4月に入り熊本県警が「受け子」として逮捕・補導したのは7人で、いずれも20歳以下です。 被害者は80歳以上で、息子を装った電話が発端というのが特徴です。 熊本県警によりますと、この手口は4月14日〜18日の5日間だけでも未遂を含めて30件確認されていて、今週も増加傾向です。 ■GWは家族内で啓発を 警察は、ゴールデンウィーク中に家族が集まったら、高齢者には「電話でお金の話があれば、必ず家族に相談する」ことを、若者には「簡単に稼げるアルバイトはない」ことなどを確認するよう呼びかけています。