最新の詐欺の手口発信 被害防止期間スタート

青森県警による詐欺被害防止強化期間が12日スタートした。特殊詐欺をはじめ、交流サイト(SNS)を使って投資を促したり、恋心を巧みに操ったりしてお金をだまし取る詐欺の被害が過去最悪のペースで相次いでいるため。日進月歩の速さで巧妙さを増している詐欺の最新の手口を、31日まで県内全域で集中的に発信し、県民の協力を得ながら少しでも被害を防ぐ構えだ。 県警生活安全企画課によると、10日までの詐欺被害金額は昨年の同じ時期の約4倍に当たる約4億9865万円に上る。被害認知件数も約3倍の95件となった。 強化期間初日は、県警と県消費生活センターの職員約15人が昼時に青森市の県庁北棟1階に集まり、訪れた市民らに「特殊詐欺がはやっているので気を付けて」と声をかけながらチラシを配った。 チラシには「ニセ警察詐欺に注意」の文字。警察官をかたって信用させ、逮捕状をちらつかせるなどして脅す詐欺被害が現在猛威を振るっている。 「詐欺の手口は日々変化している」と同課の斉藤玲奈課長補佐。県警ホームページのチェック、X(旧ツイッター)や県警の防犯アプリ「まもリン」の登録を呼びかけた。 県消費生活センターによると、国の行政機関などを名乗り、「あと2時間でこの電話が使えなくなる」との自動音声が流れる不審電話に関する相談が急増しているという。2024年度は350件で前年度から293件増えた。 同センターは自動音声に従って操作することで個人情報を聞き出され、詐欺につながる可能性があるとして注意を促している。 県地域生活文化課(同センター兼務)の石塚雄士総括主幹は「少しでも疑問に思ったら気軽に188(消費者ホットライン)に電話をかけて」と訴えた。

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