「簡単すぎる」と書き残した脱獄囚、なおも7人逃走中 米国

【AFP=時事】米南部ルイジアナ州ニューオーリンズで16日に発生した脱獄事件で、殺人犯を含む受刑者10人が便器の裏の壁を破って刑務所から脱走し、18日時点で7人の行方が依然として分かっていない。 10人のうち3人はすでに再拘束されたが、観光地としても知られるニューオーリンズは厳戒態勢に置かれている。 当局は、刑務所の職員が脱獄をほう助した可能性も視野に入れて捜査を進めている。 地元保安官事務所が公開した監視カメラ映像によると、受刑者たちは深夜に監房のドアをこじ開け、搬入口から収容棟の外へと逃走。その後、寝具を使って有刺鉄線から身を守りながら、外壁をよじ登って脱出した。 また、監房内を撮影した写真には、金属製のトイレが取り外された壁に大きな穴が開けられており、その上には「俺たちは無実だ」「脱出するぞ」「簡単すぎる(笑)」といった落書きが残されていた。 脱獄が発覚したのは午前8時30分の定期点呼の際だった。ルイジアナ州のリズ・マリル司法長官は16日、「これだけの時間があれば、脱獄者たちは国内のどこにいてもおかしくない」と述べた。 しかし、同日朝にはニューオーリンズ中心部のホテルの駐車場で、車の下に隠れていた脱獄囚1人が発見され、さらに2人が同日中に拘束された。 保安官事務所は声明で、刑務所の構造に明白な問題があったと指摘。「監房の施錠に不具合があったうえ、施設全体の監視カメラの約3分の1が作動していなかった。脱獄が発生した収容棟のカメラ3台も含まれている」としている。 米連邦捜査局(FBI)は、逃亡中の受刑者の逮捕につながる情報に対し、5000ドル(約72万円)の報奨金を提示している。【翻訳編集】 AFPBB News

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