20日、富山県警は富山市の80代の女性が特殊詐欺で6700万円あまりを騙しとられたと発表しました。 後を絶たない詐欺被害、今年は「警察官」をかたったオレオレ詐欺、そして、「国際電話」を悪用した詐欺が相次いでいます。 20日、県警が発表した6700万円あまりの特殊詐欺被害。 被害額としては現在の分類で統計を取り始めた2020年以降で最も高額となりました。 その手口は警察官などをかたったオレオレ詐欺でした。 先月16日、富山市に住む80代の女性の自宅に、NTTの職員を名乗る男から「東京都内であなた名義の携帯電話が契約されている。警察から電話がある」と電話がありました。 この電話の発信元は「+」から始まる国際電話の番号でした。 その後、警察官を名乗る男から「逮捕した人物があなた名義の携帯と通帳を持っていた。マネーロンダリングの疑いがある」など言われ、LINEでのやり取りを指示されました。 そのあと、警察官を名乗る男や検事を名乗る男から「あなたのお金を捜査する必要がある。口座を開設し、お金を全て送金して」などと指示され、女性は複数回に渡って現金を振り込み、あわせて6747万円騙し取られました。 県警によりますと、先月末までに確認された特殊詐欺被害は24件と前の年の同じ時期より7件増えています。 手口で最も多いのがオレオレ詐欺で、先月末までの9件すべてが警察官を名乗った詐欺でした。 *県警組織犯罪対策課 横山武彦次席 「特に今年は特殊詐欺の被害が増えていて、中でも警察官をかたるオレオレ詐欺が増えている」 さらに、県警は通信アプリを使って警察手帳を見せたり、取り調べをしたりすることはないとしています。 そして、最近多いのが国際電話の番号による特殊詐欺被害です。 県警によりますと去年1年間で発信元が判明した特殊詐欺被害のうち、6割ほどが国際電話からで、特に「+88」のアジアや「+1」のアメリカ・カナダが多かったということです。 県警は国際電話の利用を休止するサービスを活用してほしいと呼びかけています。 *県警 組織犯罪対策課 横山武彦次席 「(国際電話による詐欺が)全体の約60%にあたるので国際電話がかかってこないようにすれば、ほとんどのものをブロックできる」 国際電話の利用を休止するサービスは無料で、ご覧の電話番号や最寄りの交番・警察署でも申し込むことができます。 こうした手口が多いことは日頃から家族や知人などと共有し、相談できるようにしていくことも大切ですね。